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1995 Fiscal Year Annual Research Report

東アジア諸国の雁行形態的発展に関する計量経済分析

Research Project

Project/Area Number 06630020
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

江崎 光男  名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授 (60029915)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 伊藤 正一  大阪府立大学, 経済学部, 教授 (30167259)
Keywords雁行形態的発展 / 多部門CGEモデル / 比較優位の変化 / TFP(全要素生産性) / 東アジア諸国 / 中国 / インフレーション / 産業連関表
Research Abstract

戦後東アジア諸国の経済成長について、先行する日本をアジアNIEsが追い、それをアセアンや中国が追うという「雁行形態的発展」を一般均衡型多部門モデル(CGEモデル)で数量的に検証するため、東アジア・日・米の10ケ国と9つの産業を対象とする国際リンク・システムが作成され、静学・動学の各種シミュレーションが試みられた。一般に、賃金コストの相対的上昇に伴い、労働集約から資本集約へと「技術」と「産業」の変化が起こり、比較優位が変化し、雁行形態的発展が生じるといった理論的分析がなされているが、各種シミュレーションによれば、比較優位の変化や雁行形態的発展が生じる最大の要因は、技術や産業の性質が労働集約から資本集約に変わるよりもむしろ、全般的な生産性(つまりTFP)が改善するかどうかにある。この意味で、クル-グマン教授の「まぼろしのアジア経済」における「TFPゼロ成長」仮説の検証を、多部門CGEモデルでさらに深めていく必要がある。この成果は、Discussion Paperの形で、California大学やBologna大学における国際会議で報告された。
リンクCGEと平行して、中国のCGEモデルによるインフレ等の分析を試みる予定であったが、産業別価格分析に関する新しい方法論的枠組みを見出したため、CGEモデル分析は今後の課題とした。新しい方法論に基づき、1987年と90年の2つの産業連関表を使って価格の2時点比較を試みた結果、この期間の産業別価格の2桁上昇の原因の半分は賃金上昇にあり、残りの大半は各産業の「TFPの悪化」によること、そしてTFPの悪化は中間投入の非効率、資本投入の非効率によって説明されることが判明した。再びクル-グマン仮説の検証が中国についても必要である。この成果は、新しいDiscussion Paperとして、研究会・セミナー等で報告されつつある。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Mitsuo Ezaki and Shoichi Ito: "The Flying Geese Patten of Develo pment in East Asia:A General Eguilibrium Approach" to be induded in G.Adams and S.Ichimaro(eds.),East Asian Development:Issues and prospects. (近刊). (1996)

URL: 

Published: 1997-02-26   Modified: 2016-04-21  

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