1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06630030
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
中島 勝 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (70029297)
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Keywords | 国際生産:global production / 国際協調システム:International Collaboration Systems / Textile Products & Apparel Products / 合弁企業:Collaboration company / 紡績業:Spinning Industry / Linear Programming / Mathematical model / International production systems |
Research Abstract |
本研究では日本と中国の合弁繊維(紡績)企業についてモデルを構築した。このモデルに対して、生産の全般的計画理論を適用し、品種と数量を変数とする数理計画を行った。国際企業として両国の制約をとり入れ制(条件)約式を作成した。モデルの目的は合弁企業の利益最大化することを目標として、多期間にわたるn種類の製品によって得られる総利益最大化を目的とした。制約条件として、(1)投資額の制約,(2)市場需要量の制限,(3)製品販売のratio制限,(4)非負性を考慮した。さらに解析にあたり合弁企業の諸費用を教育費、合弁後の生産費、生産関連費,市場販売活動費に分けて定式化にのぞんだ。さらに中国における合弁企業は合弁期間中で設備投資の償却回収ができない。そのため第一期間に利益がのぞめるのでモデルの中にこの点を考慮して定式化している。以上の計画は線型動態計画法に最終的には帰着するものであった。本研究中、考えられるいろいろな点に出会った。分化の違いからくる労働者の生産意識・技術の高低(国によって)からくる教育訓練のむつかしさ・技術レベル(例えば結果として生産数量に表われる)と技術開発(投資レベル)又は技術革新による生産設備の高性能性との関係の定量性についての検討・さらに両国(2国間合弁のような)の富の配分や協調システムの機能分担程度などである。これらの問題は定式化には入れにくいものがあり・経験と勘の取り扱いにより定性的に考察した。政策決定に対してはこれらの諸点の考慮がなされた。では先の定式化によるモデル解法では計画期間として6期間、製品の種類は2,中番手混紡糸(70/30%)ポリエステルと(綿とスフ)であった。企業の総投資額は6億元,合弁法人税0.15,日本側出資比率75%とした。その結果は生産投資の方法を提示した。また利益あげる生産品を日本と中国向けに対して明らかにできた。生産と需要量の関係も一部分かった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 中島 勝: "紡績業における国際生産システムの構築" 日本繊維機械学会. 6月号 vol.6. (1995)
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[Publications] 中島 勝: "繊維製品の生産の国際化" 日本生産管理学会. 1-3(1). P.8-9 (1995)
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[Publications] 中島 勝: "三国間の生産(繊維)システムの構築" OA(オフィースオートメーション)学会.
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[Publications] 中島 勝: "染色(繊維)加工の国際協調システムの構築と評価" 日本IE(Industria Engineering)協会. (1996)
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[Publications] 中島 勝: "海外生産システム(特に繊維製品生産について)" 京都工芸繊維大学学術報告. (1995)