1996 Fiscal Year Annual Research Report
簿記・会計教育のマルチメディア化に関する研究-教材開発のための基本設計
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06630104
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Research Institution | AOYAMA GAKUIN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大矢知 浩司 青山学院大学, 経営学部, 教授 (40024921)
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Keywords | マルチメディア教材 / 財務データベース / 財務分析 / 会社沿革 |
Research Abstract |
平成8年度は、簿記・会計教育のマルチメディア化された教材として開発したMicrosoft Visual Basicによる財務分析システムNDjで日経財務データベースNEEDSにアクセスする一斉授業を実施した。その結果、受講生に財務諸表、特に勘定科目の理解が不足していることを痛感した。また、経済状況全般の状況についても理解が不足しているため財務分析ツールは、ただ数値を出すツールにすぎなかった。グラフができても同じことである。そこで主要経済統計(NDP、粗鋼生産高、平均金利、マネーサプライ、住宅建築件数、企業倒産件数等)のデータを1964〜1996年間収集し、データベースを作成した。また、大蔵省有価証券報告書CD-ROMから上場会社約2,300社の会社沿革データを抽出・加工し、沿革データベースを作成した。会社の公表する沿革は、未収録年度があり、冗長な表現で統一性がない。財務諸表の数値の解釈に不可欠なデータを加味する必要がある。また、財務データベースと連動させるためには未収録年度には「特記事項なし」「通常営業」ないしは空白を記入した。収録事項は、支店・工場・研究所、営業所等の開設・閉鎖、本社新築・移転、主要設備の新設・増設、新商品発売、資金調達(増減資・社債)、子会社設立・閉鎖など10種類に拡大した。財務諸表の解釈に必要という基準である。約200社については、社史・株主向け営業報告書を閲読し、サンプルを作成した。この作業は数年必要であろう。 なお、当研究には九州産業大学経営学部助教授金川一夫氏の全面的な協力を得た。
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