1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06640041
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
織田 孝幸 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (10109415)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 厚 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (20238968)
長田 博文 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (20177207)
|
Keywords | モジライ空間 / 不連続群 / L-関数 / Whittaker関数 |
Research Abstract |
今年度は次のように研究が進展した。 宮崎琢也との共同研究(Sp(2;R)のWhittaker関数)は新たな論文をまとめた(京大・RIMSプレプリント992)。重要なことは研究過程で、より広い視点から自身の研究を見るヴィジョンが得られたことである。今までのWhittaker関数の研究は、もっと一般の「球関数」の特別な例と考えられ、保型的L-関数の実素点での研究と、量子力学的可積分の関連はもっとずっと広い文脈で考えられることに気づいた。このことは将来の研究に新たな展望を与える。 関連する研究は、東大・数理科学研究科の大学院学生、都築正男氏、飯田正敏氏(指導教官は大島利雄氏)、谷口健二氏(指導教官は大島利雄氏)、神戸大学・大学院学生、早田孝博氏(指導教官は山崎正氏)等によって行われ既に成果を得ている。 上記の球関数の研究とは別に、小林俊行氏とのモジュラー・シンボルのホッヂ成分の研究も論文を書き始めるところまで進展した。これはIV型対称領域の算術的商のある種のサイクルのホッヂ成分を、ある種のコホモロジーの消滅定理によって決定するものである。これについては現在論文を作成中。 カリフォルニア工科大学のDon Blasius教授と昨春に、ドイツのアイヒシュタット大学のJurgen Rohlfs教授と昨秋、モジュラー多様体のコホモロジーについてそれぞれ討論を行った。 科研費とは無関係であるが、米国・加州・バ-クレイのMSRIでの保型形式の年間プログラムに参加し講演及び他の研究者と討論を行った。 今年1月、京大・数理研での集会の代表者として、集会を組織した。この過程で、上記の球関数の研究について何人かの研究者と討論し、その目標・重要性等について意見が一致した。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] 朝田衛・松本真・織田孝幸: "Local moodrony on the gendamantal gronpo of algebrvic caeves along" Journal pure and applied Algobra. (未定). 49 (1995)
-
[Publications] H.Osada,T.Saitoh: "An invariance principle for non-symmetric Markov processes and reflecting diffusions on random domains" Probability Theory and Related Fields. 101. 45-63 (1995)