1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06640053
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
小池 正夫 広島大学, 理学部, 教授 (20022733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
都築 暢夫 広島大学, 理学部, 助手 (10253048)
菅野 孝史 広島大学, 理学部, 助教授 (30183841)
谷崎 俊之 広島大学, 理学部, 教授 (70142916)
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Keywords | 有限体 / 超幾何関数 / 楕円曲線 |
Research Abstract |
ガウスの和とコーピの和は数論のなかでは、研究の歴史が古いにもかかわらず、たえず新しい見方を得てよみがえる、興味がつきることのない対象である。 これらを古典的に重要な関数であるガンマ関数とベータ関数との有限体上の類似物であるという見方も古いものではあるが、それを他の特殊関数に適用してみるということはほとんどなされなかった。超幾何関数が特殊関数のなかで広い領域で重要な役割をはたしていることは、周知のことであるが、それの有限体上の類似物が考えられたのは比較的最近のことで、しかも彼の研究は関数論的な類似を追うことが主眼で、数論的な性質を調べ、それを数論へと応用することは少なかった。その方向に一歩前進させたのが本研究である。 この研究を続けるうちに、もうひとつ別な類似物が既に研究されていることにきずいた。それは有限体上の超楕円曲線のj-不変量を根として持つ多項式がやはり超幾何関数と関係していた。この有限体上の超幾何多項式と呼ばれるものは、断片的に研究されているが、組織だっての研究は手がけられていなかった。これらふたつの類似物の関係を調べることも興味ある結果につながった。 そこでガウスの和の研究を始めたガウス自身が超幾何関数の研究も始めていたという事実が、以外と根の深いところでは絡みあっていたことをうかがわせる。円分体、楕円曲線、楕円関数と数論の興味ある対象が互いにつながっている様子がガウスには見えていたようだ。 この研究では有限体上の計算を数式処理システムが極めて有効に実行してくれることが確信できた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] M.Koike: "Orthogonal matrices obtained from hypergeometric seuis over finite fields and elliptic curves over finite fields" Hiroshima Math.J.25. 43-52 (1995)
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[Publications] T.Tanisaki and M.Kashiwara: "Characters of the negative level highest weight modules for allirehiealgebra" Inter national Mathematics Reseorch Notios. 3. 151-160 (1994)
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[Publications] T.Sugano and A.Murase: "Shinari functions and its applications to autom.L-function for clarsical gps" Ann.Math.299. 17-56 (1994)