1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06640111
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河野 俊丈 東京大学, 大学院数理科学研究科, 助教授 (80144111)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 晃史 東京大学, 大学院数理科学研究科, 助教授 (10211848)
野海 正俊 東京大学, 大学院数理科学研究科, 助教授 (80164672)
桂 利行 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (40108444)
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Keywords | 位相的場の理論 / 3次元多様体 / チャーン・サイモンズ理論 / 共形場理論 / バシリエフ不変量 / ファイマンダイアグラム |
Research Abstract |
数理物理における位相的場の理論の手法を幾何学に応用し、3次元多様体、結び目などの位相不変量について、次のような成果をあげることができた.3次元多様体上の接続全体のなす空間上定義されたチャーン・サイモンズ汎関数の分配関数として、位相不変量を構成する視点は1980年代末にウィッテンによって与えられた.ここで指摘された3次元チャーン・サイモンズ理論と2次元共形場理論との関係にもとづき、位相不変量をリーマン面のモジュライ空間上のベクトル束のホロノミーから定義した.この手法の応用として、3次元多様体のヘ-ゴ-ド種数、結び目のトンネル数などについて、その下からの評価を与えた.実際に、この手法を用いることにより、いくつかの結び目について、はじめてトンネル数が決定された.さらにチャーン・サイモンズ汎関数の分配関数を平坦接続のまわりで摂動展開して得られる位相不変量について研究した.このチャーン・サイモンズ摂動理論は、結び目のバシリエフ不変量なども含む重要な研究対象で、アクセルロド・シンガー、コンセビッチ、タウベスらによって基本的な結果が得られている.展開項はファイマンダイアグラムに対応して記述される.ここでは、ファイマンダイアグラムのなす複体から、結び目全体の空間上のドラム複体への写像を構成し、バシリエフ不変量のグリーン型式による積分表示を得た.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Kohno: "Tunnel numbers of Knots and Jones-Witten invariants" Advanced Series in Mathematical Physics. 17. 275-293 (1994)
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[Publications] T.Kohno: "Vassiliev invariants and de Rham complex on the space of Knots" Contemporary Mathematics. (1995)