1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06640353
|
Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
仲野 誠 大分大学, 教育学部, 助教授 (80198168)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小倉 勝男 国学院大学, 文学部, 教授 (30102099)
|
Keywords | 前主系列星 / 輝線星 / 星形成 |
Research Abstract |
今年度は、当初われわれが巨大分子雲から離れた方向で検出した輝線星の中でまだ数多くある性質不明の天体に対して可視および赤外観測を中心に継続して行く予定であった。しかし、最近ROSATなどのX線観測の結果からX線による情報が我々の当初の目的上極めて重要であることがクローズアップされてきており、特にX線の性質が若い星の年齢とも相関があることが示唆されている。我々のX線天文衛星ASCAに応募していた硬X線の強い透過力を生かしての分子雲の中心部と外縁部での性質の違いを調べる観測申し込みが幸い受理されたので、その重要性に鑑み1995年9月に予定されている観測のための準備を中心に行った。低質量の前主系列星の分布の評価については我々の独自に作成したデータベースを構築中である。大質量星についてはとりあえずBrown et al.(1994)のOB型星のデータを元として独自に補完して利用した。我々の検出した輝線星との比較の結果、大質量星と若い低質量星の分布には大局的にかなりの違いが認められることがわかった。この図は間もなく投稿予定の論文(新しいオリオン領域の輝線星のカタログ)用に準備中である。フレア星、他の輝線星のデータについては多くの資料を収集することができた。また観測データの解析専用のワークステーションを整備し、位置測定のために必要な101枚のCD-ROMからなるthe commpressed digitized sky surveyon CD-ROMsの南天版(SERC J band survey相当部分)も入手できた(北天版は次年度納入の予定)ので来年度は解析が効率よく進むものと期待される。星間ダストの情報をもつIRAS衛星による赤外線画像データなどについても、ワークステーション上での処理が可能となった。
|
Research Products
(1 results)