1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06640355
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Research Institution | Meisei University |
Principal Investigator |
日江井 榮二郎 明星大学, 理工学部, 教授 (60012796)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 一正 明星大学, 理工学部, 助教授 (50062328)
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Keywords | プロミネンス / 極冠型プロミネンス / プロミネンスの突然消失 / コロナ中の質量放出 / 「陽光」衛星 / 太陽軟X線像 |
Research Abstract |
太陽の極冠型プロミネンスの突然消失現象が何故起こるのか、この現象に関連して、どのような影響を彩層、コロナに与えるのかを観測的に明らかにすることを目的とした。2ケ年間の研究の結果、次のようなことが分かった。極冠型プロミネンスは、その突然消失が生起する数日前から、プロミネンスを取り巻くコロナ中の磁場に変形が生じ、それがある“threshold"を越えると磁場の不安定性が突発し、コロナ中の質量放出現象が起こり、プロミネンスはコロナ中に吸い上げられるように上昇していくと考えられる。プロミネンスを取り巻くアーケード状のコロナの磁場は、プロミネンスの上昇と共に、ループ形状から引き延ばされ、上昇した道筋に沿って、磁場の“neutral sheet"がつくられ、おそらくそこで磁場の再結合が起こり、フレアと似た現象が現れ、ヘルメット状のループが軟X線でも見られるようになると考えられる。極冠型プロミネンスの突然消失が太陽縁近くで起こるとき、それを伴うコロナ中の質量放出現象は、K-コロナメーターの観測で、その上昇を見ることが可能であるが、軟X線では見られない。このことはコロナ中の質量放出は電子密度の増加を伴うが、温度は普通のコロナに近いものであるからと推察される。コロナ中の質量放出は太陽フレアよりも一般的に大きなエネルギーを放出する現象であることを考えると、フレアが質量放出現象の原因であるとは考えずらく、コロナ中の大規模な磁場構造の不安定が誘因となって、コロナ中の質量放出を伴うし、同時にフレアを生起することにもなるでのあろう。極冠型プロミネンスだけでなく、低緯度に出現するプロミネンスの突然消失と、それに伴う軟X線の増光現象は「陽光」衛生打ち上げの1991年10月から3ケ年にわたり、約500例あることがわかり、このリストを関心ある内外の研究者に既に配布しあり、共同研究を進めようと考えている。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] E. Hiei et al: "Fe XXVI line emission from solar flares observed by Yohkoh" Adv. Space Res.,. 17. 51-54 (1995)
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[Publications] E. Hiei et al: "New Observational facts about solar flares from ground-based observations" Adv. Space Res.,. 17. 91-100 (1995)
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[Publications] E. Hiei et al: "Structure and evolution of post-flare loops: analysis of Yohkoh and MSDP observations" Adv. Space Res.,. 17. 111-114 (1995)
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[Publications] E. Hiei et al: "Cornal structure and heating: Comparison between SXT/Yohkoh observations of an active region and magnetogram" Adv. Space Res.,. 17. 205-208 (1995)
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[Publications] E. Hiei et al: "Relation between cool and hot post-flare loops of 26 June 1992 derived from optical and X-ray(SXT-Yohkoh) observations" Solar Phys.,. 156. 337-361 (1995)
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[Publications] E. Hiei et al: "Yohkoh Observations of Fe XXVI X-ray Line Emission from Solar Flares" Astrophys. J.,. Dec.(1995)
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[Publications] E. Hiei et al: "Proc. 3rd China-Japan Seminar on Solar Phys." Sudden Disappearance of a High Latitude Prominence: Its Related Soft X-ray Brig, 6 (1995)