1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06640387
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
九後 太一 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00115833)
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Keywords | background field method / non-Abelianゲージ理論 / 有効作用 / 物理的S行列 / カラー閉じ込め |
Research Abstract |
1.Background Field Method(BF法)におけるS-行列:ゲージ理論において有効作用を計算する際に問題になるのはゲージ不変性である。通常の方法で計算される有効作用の場合、このゲージ不変性はWard-高橋恒等式を満たす、ということで表現される。しかし、このWard-高橋恒等式は、異なったn点関数の間の相当複雑な関係式を与えるため、あまり扱いやすいものではない。これに対してBF法に依る有効作用は、全く古典論と同じ形のゲージ不変性を満たしているという利点があった。ところが、BF法の有効作用からどのように物理的S行列が計算できるのか、これまであまり明らかではなかった。我々は、この手続きを明確にし、かつまた、そうして得られるS行列が通常の方法によるS行列と物理的モードに関する限り一致することを証明した。 2.普遍的くりこみ因子Z_1/Z_3とカラー閉じ込め条件:QCDの様なNon-Abelianゲージ理論で、カラー閉じ込めのための一つの充分条件である1+u=0の左辺の量1+uが、一方普遍的な(i. e., 物質-independent)くりこみ因子の比Z_1/Z_3=Z_<vertex>/Z_<wave-function>に実は等しいことを証明した。すなわち、 1+u=Z_1/Z_3=Z_<vertex>/Z_<wave-function> この関係式を用いて1+u=0の条件の意味する所を考え直し、「それはmassless gauge bosonのsingularityがゲージ場2点関数から消えて無くなる、と言うことで実現されていなければならない」と言うことを議論した。これは、Z_3=0,Z_1=0 with Z_1/Z_3=0を意味する。
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Research Products
(1 results)