1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06640392
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
植松 恒夫 京都大学, 総合人間学部, 教授 (80093194)
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Keywords | 可積分系 / 超対称性 / 超空間 / シグマ模型 / 量子空間 / サイン・ゴルドン理論 / 摂動論的QCD / 核子スピン構造関数 |
Research Abstract |
当該研究計画では、物理学と数学の交流を通じて発展した可積分系につき、とくに超対称可積分理論の構造とその超空間での摂動論に焦点を当て研究を遂行した。前者について本年度は、場の理論の双対性に関連して、米アルゴンヌ国立研究所のコスマス・ザコス博士が昨年基礎物理学研究所に滞在した際に開始した共同研究を論文として発表した(プレプリント:ANL-HEP-PR-95-90)。この研究では、超対称シグマ模型に正準変換をほどこした超対称双対シグマ模型での幾何学を調べた。さて一方、超対称な量子群を実現する方法として超対称量子平面での非可換微分算法に関しても分析を行った。また、東大グループとの議論をもとに超対称性をもつサイン・ゴルドン理論の量子論的保存則を摂動論で調べた。一方、核子スピン構造関数について、強い相互作用に対する量子色力学の摂動論的方法に基づき、解析を行った(Prog. Theor. Phys. Suppl. 120・(1995)225-230)。特に広島大学のグループと共同で、Twist-4演算子のくりこみと核子スピン構造関数の1次モーメントのQ^2依存性について調べた。口頭では9月に中部大学で開かれた物理学会で発表した。また強い相互作用に関しては、光子構造関数のsmall xでの振る舞いについて調べ、物理学会で発表した。また、12月の理化学研究所における国際研究集会“Spin Structure of the Nucleon"で招待講演を行った。本計画の実施において、国内各地の関連する分野の研究者との討論・研究交流が有益・不可欠であった。尚、予算執行としては旅費の他、数式処理・論文作成に必要なパソコンの周辺装置(ディスプレイ)を購入した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H. Kawamura(川村浩之): "Target mass effects in QCD Bjorken sum rule" Physics Letters B. 343. 346-350 (1995)
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[Publications] J. Kodaira(小平治郎): "Spin structure functions g_2(X_1Q^2) and twist-3 operators in QCD" Physics Letters B. 344. 348-354 (1995)
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[Publications] J. Kodaira(小平治郎): "More on the Burkhardt-Cottingham sum rule in QCD" Physics Letters B. 345. 527-531 (1995)
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[Publications] H. Kawamura(川村浩之): "Target mass corrections to QCD Bjorkun sum rule for nucleon spin structure functions" Progress of Theoretical Physics, Supplement. 120. 225-230 (1995)
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[Publications] Y. Z. Yu(余揚政): "Conservation laws and quantum group symmetry in N=1 Perturbed superconformal solitin theory" Proceedings, Differential geometric methods in theoretical physics. 248-259 (1995)
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[Publications] T. Uematsu(植松恒夫): "Higher-twist effects in Spin structure functions" Proceedings, Spin structure of the nucleon. (未定). (1996)