1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06640407
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
小出 義夫 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (40046206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷本 盛光 愛媛大学, 教育学部, 教授 (90108366)
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Keywords | クォーク / レプトン / ニュートリノ / 質量行列 / 小林・益川行列 / 家族混合 |
Research Abstract |
1.研究目的:質量の基本構成要素といわれているクォークとレプトンの統一的理解への手がかりを目指して、クォークとレプトンの質量スペクトルと家族混合の現象論的研究を行い、クォークとレプトンの統一的質量行列模型を模索することを目的とする。 2.研究計画とその成果 (1)平成6年度までの成果:小出の荷電レプトン質量公式(1982年)とHarari(1978年)に始まり小出により発展させられたデモクラティック型クォーク質量行列は,Phys.Rev.誌に発表した論文(1994年)を経て,「デモクラティック・シ-ソ-質量行列模型」として統一される見通しがついた. (2)このモデルによるクォーク質量と家族混合の現象論的な研究は,平成6年度に引き続き平成7年度にも更に精力的に行われ,その成果はZeitschrft fur Physik Cに出版された.更に詳細な分析を行ったものは,現在投稿中である. (3)平成7年度のこのモデルに基づく現象論的研究の主力は,ニュートリノ質量スペクトルとその家族混合の研究に注がれた.このモデルをニュートリノに適用すると,神岡の宇宙線観測所で観測された大気ニュートリノについての奇妙な現象「ν_μ不足」を無理なく理解できるということが分かった. (4)このような質量行列形を与える質量生成メカニズムについては,U(3)ファミリー・ノネット・ヒグスボゾン模型の概念に到達し,この模型に基づいて期待される新しい物理現象が分析された(Z.Phys.C).
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Takemi Hyashi: "Neutron electric dipole moment in two Higgs doublet model" Progress of theoretical Physics. 91. 915-926 (1994)
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[Publications] Hideo Fusaoka: "Quark mass matrix with a structure of a rank one matrix plus a unit matrix" Morden Physics Letttrs. 10. 289-294 (1995)
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[Publications] Yoshio Koide: "New physics from U(3)-family nonet Higgs boson scnario" INS-J(Univ,of Tokyo). (1995)
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[Publications] Takemi Hayashi: "Electric dipole moments of neutron and electron in two-Higg-doublet model with maximal CP violation" Physics Letters. 348. 489-495 (1995)
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[Publications] Yoshio Koide: "Top-quark-mass enhancement in a seesaw-type quark mass matrix" Zeitschrift fur Physik C. (1996)
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[Publications] Yoshio Koide: "U(3)-family nonet Higgs boson and its phenomenology" Zeitschrift fur Physik C. (1996)