1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06640418
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
山県 民穂 甲南大学, 理学部, 教授 (50068144)
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Keywords | 重粒子 / 仮相的粒子 / 加速器質量分析法 / イオン源 / 深海水 |
Research Abstract |
素粒子の統一理論で予想され、あるいは宇宙の暗黒物質の候補として指摘される仮想的重荷電粒子を水素およびリウチム元素を試料とする加速器質量分析法で探索する研究を行った。 1 深海水中の重粒子探索 深海4000mで採集した水を試料として、その水素元素中に捕獲されているであろう仮想的重粒子の探索実験を甲南大学タンデムバンデグラフを用いた加速器質量分析法で行った。その結果、質量範囲5-2×10^4uで約10^<-16>重粒子/陽子との存在比の暫定的上限値を得た。 これまでに我々が報告した結果(Phys.Rev.D47(1993)1231)と今回の結果および他で報告されている結果(Verkerk et al., Phys.Rev.Lett.68(1992)1116)から、水素中の重粒子の存在比は理論で予想されている比(10^<-6>-10^<-14>)よりはるかに小さいことが分かった。 2 リチウムイオン加速のためのイオン源の製作 リチウムを試料として広い質量範囲を探索するためプラズマタイプのイオン源として、LaB6をカソードとしたPIG型イオン源を設計・製作し、イオン源テストベンチを製作した。今後、イオン生成テストを行う。 以上の1、2の研究途中で阪神大震災に遭遇し装置の一部が破壊され研究中断となっている。今後、復旧し研究を継続する。
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