1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06640419
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Research Institution | Josai Junior College |
Principal Investigator |
野澤 智 城西大学女子短期大学部, 経営学科, 助教授 (00258914)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 玲子 城西大学女子短期大学部, 一般教育等, 教授 (90258913)
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Keywords | パイ中間子 / 光生成 / ヘリウム3 |
Research Abstract |
平成6年度は,3核子系への応用として「ヘリウム(^3He)におけるパイ中間子光生成」の研究を行ない,現在も進行中である。現段階では未だ数値計算を行なっておらず、結論をここで述べることが出来ない。本年度具体的に行ったことは以下の通りである。 (1)3核子系でのパイ中間子光生成振幅および断面積の表式の導出を行なった。これは、数値計算を行なう前に、最初に理論的に導かなければならない重要な表式である。 (2)本研究で必要なヘリウム原子核の波動関数を計算した。3核子系の波動関数の計算は、それ自身が複雑な問題であり、専門家達が長い年月をかけて研究しているテーマである。本研究では、最も簡単な模型を仮定した。即ち、3個の核子がS状態のGauss型をした波動関数を用いた。本研究では、デルタ粒子の寄与の大きさのオーダーを評価することが最初の目的であり、第一次近似として適当であると考えられる。もし、デルタの寄与が重要であれば、より精密な波動関数を用いることが計画されている。 (3)次にデルタ粒子の自由度を取り入れた場合の波動関数を計算した。デルタ粒子のスピン、アイソスピンは3/2であり、選択則により、その角運動量の固有状態が核子だけの場合と異なる。本研究では、最も簡単なGauss型のS、P、D状態の波動関数を用いて計算した。 (4)これらを基にして、核子のスペクトラル関数およびパイ中間子光生成断面積の表式を数値計算に乗せるべくプログラミングを行なっている。
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[Publications] K.Kubodera and S.Nozawa: "Neutrino-Nucleus Reactions" International Journal of Modern Physics E. vol.3. 101-148 (1994)
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[Publications] M.Morita,R.Morita and K.Koshigiri: "Induced Terws of Weak Nucleon Currents in Light Nuclei" Nuclear Physics A. A577. 387C-392C (1994)