1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06640442
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
延谷 宏治 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (70156222)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮里 達郎 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (90029900)
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Keywords | 超イオン伝導機構 |
Research Abstract |
平成6年度では、リブロン-フォノン結合系の軟化崩壊のアイデアを、さらに内部励起-緩和モード結合崩壊の仮説に発展させた。すなわち、多核イオン格子上のリブロンが格子内のイオン緩和モードと結合すると、前者の励起は崩壊して運動量とエネルギーは後者に移り、イオンは並進自由度の獲得とキャリアの生成即ち超イオン伝導状態に転移することを解明した。さらにこの仮説は通常のフォノン格子に対しても、内部励起-緩和モード結合による超イオン伝導の生成というアイデアに一般化できることを明らかにした。結合の手段として変調化学ポテンシャルを介した直接結合と間接結合が存在することも明らかにした。 実験では、M-SO_4系単結晶(M=L.i,Na,K)の合成を行なうとともに、X線その場構造解析によって、常イオン伝導(低温相)の(Na,Li)_2SO_4が超イオン伝導状態(高温相)になるとSO_4方位が無秩序になりリブロンが崩壊することを明らかにした。 現在のところ、内部励起-緩和モード結合崩壊の仮説は超イオン伝導現象をうまく説明しているように思われるが、今後の課題は一般のフォノン格子にも適用できるイオン伝導理論の解明とその実験的検証である。
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