1994 Fiscal Year Annual Research Report
強誘電性結晶の相転移点付近におけるソフトモードの低周波誘電スペクトルによる研究
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06640458
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Research Institution | Shizuoka Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
出口 潔 静岡理工科大学, 理工学部, 助教授 (10033911)
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Keywords | 強誘電体 / 相転移 / ソフトモード / 臨界緩和モード |
Research Abstract |
1.ソフトモードが報告されていた強誘電体PbHAsO_4の単結晶の育成を行ない、相転移付近における低周波誘電スペクトルを詳細に測定した。その結果、従来ソフトモードとされてきたモードが臨界緩和モードである事が明かになった。 2.同型の強誘電体であるPbHPO_4とPbHAsO_4の相転移に伴う誘電的挙動を定量的に比較する実験を行なった。その結果、PO_4四面体とAsO_4四面体が担っている永久電気双極子能率の値の間に大きな違いが有る事が示された。 3.臨界緩和モードが明瞭に観測されている水素結合型強誘電体の一つであるCsH_2PO_4の重水素置換効果を結晶構造の側面から調べる目的で、重水素置換率の異なる幾つかの単結晶を育成し中性子構造解析を行なった。結晶学的に独立な2種類の水素に対してそれぞれの重水素置換率を決定し、最近提案されているCsH_2PO_4の相転移モデルとの比較・検討を行なった。 4.上記の研究を平行して、ヘリウム温度に至る広い温度領域で誘電スペクトルを精密測定するための同軸型試料ホルダー、クライオスタット、温度制御装置の作製を進めてきた。現在までにこれらの作製がほぼ終了しており、平成7年度から試運転を兼ねて六方晶BaTiO_3の実験に入る予定である。
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Research Products
(1 results)