1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06640509
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
小田垣 孝 九州大学, 理学部, 教授 (90214147)
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Keywords | トラッピング拡散模型 / ガラス転移 / Vogel-Fulcher温度 / α-緩和,β-緩和 / log-コール・コールプロット / 分子動力学シュミレーション |
Research Abstract |
ジャンプ運動、ストレー運動を取り入れたトラッピング拡散模型をコヒーレント媒質近似に基づいた解析的方法で取扱い、様々な動的性質を求めた。まず、動的構造因子は、ガラス転移点以下においてω=0で発散し、ガラス転移と動的転移点の間では、そのω=0における振動数微分がω=0において特異性を示すことを示した。又、高振動数側ではデバイ緩和的に振舞うことを示した。 一般化された感受率にαピーク、βピークが見られること、又、αピークの位置から定められた主緩和時間が、ガラス転移点以下のある温度で指数関数的に発散し、トラッピング拡散模型にVogel-Fulcher点が存在することが示された。さらにガラシアンパラメーターの減衰を表す指数の変化から明確なクロスオーバー温度の存在が示された。低振動数領域の感受率をさらに詳細に解析し、ガラス転移点以下ではαピークがCole-Cole型になることを示し、その緩和時間が指数関数的に発散することを実際に示した。感受率の高振動数、低振動数領域の振舞いから遅い緩和の特徴を知る方法として、感受率の実部の対数に対してその虚部の対数をプロットするlog-コール・コールプロット法を開発した。さらにソフトコア系の超長時間分子動力学シュミレーションを行い、得られた動的構造因子、感受率の振動数依存性が、トラッピング拡散模型でよく再現されることを示し、またβピークに対応する緩和がデバイ型緩和と見なせることを示した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] T.Odagaki: "Slow dymanics in supercooled liquids" Phys.Rev.E. 49. 3150-3158 (1994)
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[Publications] J.Matsui: "Study of the slow dynamics in a highly supercooled fluid:Super-long-time molecular dynamics calculation of the generalized susceptibility" Phys.Rev.Lett.73. 2452-2455 (1994)
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[Publications] Y.Wachi: "Non-universal behavior of the diffusivity exponent for the soft-percolation process in two dimensions" Phys.Rev.B. 50. 13412-13418 (1994)
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[Publications] T.Odagaki: "Glass transition singularities and slow dynamics" MRS Meeting Proceedings. (印刷中).