1996 Fiscal Year Annual Research Report
共鳴トンネル過程における非平衡ゆらぎとクローン相関
Project/Area Number |
06640511
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Research Institution | Faculty of Science and Technology, Keio University |
Principal Investigator |
川村 清 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (00011619)
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Keywords | トンネル効果 / フリーデル総和則 / 帯電効果 / 電流電圧特性 |
Research Abstract |
今年度は,本研究計画の最終年度に当たっており,また,重点領域研究「単電子デバイス」のはじまりの年であった。したがって,今年度は本研究計画のしめくくりと,重点領域研究への橋渡しを行った。本研究計画に関連しては,非対称な量子ドットの電流電圧特性の履歴現象がおきることをフリーデル総和則を使って電流電圧特性を調べることによって表した。この仕事は,大学院生の水野孝行の研究の総仕上げであった。フリーデル総和則は,不純物に束縛された電子のとフェルミ準位にある電子の散乱による位相のズレとを結びつけるものである。通常は,束縛電子を知って位相のズレを求めるという使い方をするのに対し,水野は量子ドットの場合位相のズレは求めやすいので,それを使って量子ドットに束縛された電子数を求めるという使い方をした。束縛電子が決まれば帯電エネルギーが計算でき,それによって電流に対する帯電効果が計算できる。これはフリーデル総和則のユニークな使い方であるとして,非公式ながら,他の研究者から評価を受けている。 この研究計画を通じてわれわれのグループが習得した基本的な概念は重点領域研究「単電子デバイス」の量子ドット中の強い電子相関を計算するために使われた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 江藤幹雄: "Theory of Optical Absorption in a Small Spherical Shell" Surface Reuiews and Letters. 3・1. 151-155 (1996)
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[Publications] 川村清: "Absorption Spectrum of Metal-Coated Particles" Surface Reuiews and Letters. 3・1. 137-141 (1996)
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[Publications] 水野孝行: "Studies of Charging Effects on Resonant Tumelins Diodes in Terms of Extended Friedel Sum Rule" Journal of Physical Society of Japan. 65・8. 2594-2601 (1996)