1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06640566
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三浦 彰 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (20126171)
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Keywords | 磁気流体 / 不安定 / モデリング / シミュレーション / ケルビン・ヘルムホルツ不安定 / マグネトポ-ズ / 磁気圏境界 / 運動量輸送 |
Research Abstract |
今年度はマグネトシース中の0次の磁場の向きがマグネトポ-ズに於けるケルビン・ヘルムホルツ(K-H)不安定に与える影響、及びK-H不安定によって生じた渦が非線形状態で合体するメカニズムと合体がK-H不安定による運動量輸送に及ぼす影響を2次元MHDシミュレーションによって明らかにした。 1.マグネトシースの磁場(IMF)が北向きの時にK-H不安定は最も起こりやすく運動量輸送量も大きいことが明らかとなった。これは磁場が北向きの時は渦によって磁力線が曲げられず、磁力線の張力による安定化がないためである。IMFが北向き以外の時にはK-H不安定による磁力管の絞り出しによってSlow Rarefaction regionが速度境界層内にでき、その中で磁場強度は増大し圧力は小さくなることが明らかになった。これらの結果は衛星による観測結果と矛盾しない。 2.磁場が流れに垂直な場合について、流れの方向のシミュレーション領域の長さを線形で最も不安定なモード(FGM)の波長の4倍にとりシミュレーションを行った。初期状態では、シミュレーション領域内に四つの渦ができるが時間と共に二つの渦は合体し、渦は二つとなり更に時間が経つと渦は一つに合体することが明らかになった。始めの渦の合体によってK-H不安定によって生じる磁気圏境界に加わる接線応力はFGMによる応力の2倍程度になることがわかった。渦の合体によって初期の速度シア-は大きく緩和され、FGMによって引き起こされるより更に大きく速度境界層は広がることが明らかになった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] A.Miura: "Dependence of the magnetopause Kelvin-Helmholtz instability on the orientation of the magnetosheath magnetic field" Geophys.Res.Lett.22. 2993-2996 (1995)
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[Publications] A.Miura: "Kelvin-Helmholtz instability at the magnetopause:Computer simulations" Physics of the Magnetopause,Geophysical Monograph90. 285-291 (1995)