1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06640568
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
高橋 主衛 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (70252294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯元 清文 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (20125686)
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Keywords | 地磁気脈動 / 磁気圏サブストーム / 磁気流体波 |
Research Abstract |
1984年から1987年にかけてAMPTE CCEで得られた磁場のデータをもとに、Pi2脈動の特性の空間的な変化を統計的に解析した。データの解析は以下の方法で行った。まず上記の期間中の柿岡からの磁場データを使って定量的かつ自動的な方法でPi2を選択した。この場合、昼側起源の動脈との混同を避けるために柿岡の地方時は真夜中から3時間以内とした。さらにPi2とサブストームとの関連性を保証するためにAEインデックスを調べ、AEが急激に増加している時間帯で観測されたPi2のみを以下の統計的な解析の対象とした。CCEのデータについてはスピン平均(6秒)を取って局所的な鉛磁力線座標系に変換したものを使用した。上記の方法で選ばれた249例について柿岡とCCEのデータを相関的に周波数解析した結果、以下の様なPi2の特性の空間的な変化が判明した。 1.柿岡のPi2と波形の一致する磁場変動はCCEが夜側に、しかもL<4に位置した場合に多く観測された。 2.CCEでの磁場変動は主として磁場の子午面成分に現れた。 3.CCEでの磁場強度の振動はL<4では柿岡のH成分と同位相であったが、L>4では反位相であった。 4.CCEでの磁場強度の振動はL=4の近くで極小値を示した。 5.CCEでの磁場の動径方向の振動の位相は磁気赤道の南北では反転したが、柿岡のH成分に対する相対位相は磁場強度の場合と異なり、L=2からL=6の範囲では変化が見られなかった。 6.CCEでの磁場の動径方向の振動はL=2からL=6の範囲では極小値を示さなかった。 現在これらの観測結果の解釈を進めているが、CCEで観測される磁気圏Pi2が強い圧縮性を示すことから、磁気音波モードがPi2の伝播に重要な役割を担っていることは疑いがない。はたして磁気音波が空洞共鳴の性質を持つかどうかが今後の議論の焦点となるであろう。
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Research Products
(1 results)