1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06640653
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中島 信昭 大阪大学, レーザー核融合研究センター, 助教授 (00106163)
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Keywords | 真空紫外レーザー / 二酸化炭素 / ホルムアルデヒド / レーザーブレイクダウン / フルオロ炭化水素 / アブレーション |
Research Abstract |
F_2レーザーを用いてCO_2、炭化水素等の光反応の研究を計画し、CO_2に関連した系について新しい結果が得られた。また、光学素子表面形状創成に研究を展開した。 1.CO_2と水素、炭化水素の系での光還元反応 気相におけるCO_2の光反応を明らかにすることを第一の目的とした。これらはCO_2処理、再資源化の課題で気相反応が関与する場合の基礎試料にできる。例えば、放電励起(プラズマ)の反応等である。実際、プラズマ応用あるいは核反応炉の余剰エネルギーの利用が提案されたこともある。 (1)光反応 CO_2とH_2の系を真空紫外レーザーで照射するとホルムアルデヒドができる。ガス圧の増大に伴い生成量が増大した。反応収量は1.5%であった。連鎖反起こっていると思われたがこれを証明するには至っていない。反応速度、および熱力学的研究が必要である。 (2)レーザーブレイクダウン 同様の反応を誘起できた。プラズマ化学の一つと考えることができる。 (3)CO_2とF-炭化水素の系 アルコール生成に関してはその機構、反応収量を予測する道筋を明かにすることができた。 (4)まとめと展望 気相の反応は、将来、プラズマ応用あるいは核反応炉の余剰エネルギーを利用する場合のためには明確にしておく必要がある。現在のところ、本格的研究例が極めて少なく、反応の予測、機構については不明な点が多い。こういった基礎研究には細く、長く継続的投資が不可欠である。成功すれば大量処理可能である。また、余剰エネルギーの利用にあっては他の方法で二酸化炭素の排出量を減らすことできるならば、これと直接還元法とどちらがよいか選択する必要がある。 2.短波長レーザー光による光学素子表面形状創成 レーザー光分解反応を非接触高精度加工技術に応用した。励起光源としてはArF(193nm)、F_2(158nm)を用いた。最終的には石英の加工を目標とし、光学プラスチック(PMMA)をアブレーション加工した。
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[Publications] N.Nakashima: "VUVLaser Photolysis of CO_2 Systems" Energy Convers.Mgmt.36. 673-676 (1995)
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[Publications] M.Kojima: "F_2 Laser (158nm) Photolysis of CO_2 Hydrofluorocarbon Systems" Photochem.Photobiol.(in press.).
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[Publications] 實野 孝久: "短波長レーザーによる光学素子表面形状創成" 光・量子デバイス研究会資料. OOD-95-4. 31-36 (1995)