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1994 Fiscal Year Annual Research Report

固体高分解能NMR分光法によるペプチドの結晶中における静的および動的構造解折

Research Project

Project/Area Number 06640665
Research InstitutionHimeji Institute of Technology

Principal Investigator

内藤 晶  姫路工業大学, 理学部, 助教授 (80172245)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 辻 暁  姫路工業大学, 理学部, 助手 (60227387)
斉藤 肇  姫路工業大学, 理学部, 教授 (30100150)
Keywordsβ-ターン構造 / インシュリン / エンケファリン / ペプチド / フェニル環 / 固体高分解能NMR / REDOR / 重水素NMR
Research Abstract

本研究ではβ-ターン構造をとることが知られているN-acetyl-Pro-Gly-Phe、インシュリンのフラグメントであるGly-Phe-Phe、および生理活性ペプチドであるエンケファリンについて、結晶中におけるこれらペプチド分子の静的こよび動的構造解析を固体高分解能NMR分光法を用いて行なった。
(1)静的構造解析のために、^<13>C,^<15>Nで二重標識したN-acetyl-Pro-Gly-Pheの核間距離を、回転エコー二重共鳴法(REDOR)を用いて精密に測定した。この時、分子間の標識核からの寄与を考慮することにより、高い精度で核間距離を決定した(Chem.Phys.Lett.,224,729,1994)。立体構造の情報を得るため、4結合離れた核間距離を求め、隣り合うペプチド面の二面角の組み合わせを決定した。また、7結合離れた核間距離の情報から可能な二面角を2種類に限定することが可能となった。この結果、REDOR法で得られた立体構造の1つはβ-ターン構造をとることが判明した。
(2)ペプチドの動的構造の情報を得るため、フェニル環を重水素で標識したインシュリンのフラグメントGly-Phe-Pheについて固体重水素NMRを測定した。この結果、水和結晶においてはフェニル環の運動は140℃に上げても観測されなかったが、水和水が結晶から抜けることによって、フェニル環の運動性が格段に高くなることが判明した(J.Mol.Structure,in press)。
(3)エンケファリン(Tyr-Gly-Gly-Phe-Leu)結晶については核磁気緩和時間(T_1,T_<1p>)の測定を行ない、エンケファリン分子の運動性について検討した。この結果、側鎖ではチロシル環がフリップ運動をもつことが判明した。さらに主鎖においてもGly部分は高い運動性をもつことが判明した。N端のTyrは受容体と相互作用することが知られており、本研究からこの部分の運動性の高いことが明らかになった。

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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