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1994 Fiscal Year Annual Research Report

励起状態における分子識別とその合成化学的展開

Research Project

Project/Area Number 06640751
Research InstitutionOsaka Prefecture University

Principal Investigator

野 一彦  大阪府立大学, 工学部, 助教授 (10109879)

Keywords励起錯体 / エキシプレックス / トリプレックス / エナンチオ選択性 / ジアステレオ選択性 / 分子内光還化付加反応 / 不斉誘起 / 光付加反応
Research Abstract

励起分子と基底状態にある分子との分子間相互作用によって生成する励起錯体の化学的特性を明らかにし、新しい高選択的光化学反応を開発することを目的として研究を行い、以下の知見を得た。
1.分子内に電子受容性部分(A)と電子供与性部分(D,D′)とを併せもつ化合物として、A-D型、A-D-D′型、D-A-D型化合物を合成し、その螢光スペクトルや螢光寿命を測定することによって、これらの化合物から生成する二分子励起錯体(エキシプレックス)および三分子励起錯体(トリプレックス)の特性を明らかにした。
2.キラルな1,4-ジシアノナフタレン誘導体の螢光はシクロヘキサン中、キラルな芳香族アルケンによって速やかに消光され、(+)体と(-)体の両エナンチオマーを用いると、その消光速度に差異が認められた。また、いずれの場合もジシアノナフタレン誘導体の螢光の長波長側にエキシプレックスに由来する発光が観測された。
3.1,4-ジシアノナフタレンを光増感剤としてキラルな芳香族アルケンへのメタノールの光付加反応を行うと、無極性溶媒中で高いジアステレオ選択的付加が起こることを明らかにした。
4.分子内にシアノナフタレン発色団とアルケン部分を併せもつ化合物に>280nm光を照射すると、分子内(2π+2π)光還化付加体が効率よく生成した。この反応系にキラルな添加物を加えて光照射したが、この光還化付加反応に不斉は誘起されなかった。

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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