1994 Fiscal Year Annual Research Report
周期的電位変調を用いる電気化学クロマトグラフの開発
Project/Area Number |
06640788
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
長岡 勉 山口大学, 工学部, 助教授 (00172510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小倉 興太郎 山口大学, 工学部, 教授 (40035077)
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Keywords | イオンクロマトグラフ法 / イオン分離 / ポリアニリン / 電導性固定相 |
Research Abstract |
クロマトグラフ法の分離プロセスは,分配,拡散等の現象を応用したものである.したがって,ある一つの分離カラムを使用する限り,分離特性の変化は移動相の組成や温度の変更による程度にとどまる.このため,申請者らは,クロマトグラフ分析法に新たな制御パラメーター(自由度)を与える目的で,電場制御型のクロマトグラフを開発してきた.この新しい方法では,カラム充填材料に電導性をもつ多孔質粒子を選び,充填剤表面と試料イオンの間の電場による相互作用を利用して,イオン性物質を分離する. 今回の申請では現在の手法をさらに発展させ,固定相表面に繰り返してパルス状電位を与える実験を行った.すなわち,パルス状の電位を固定相に連続的に与え,分離の自由度をさらに増大させることを試みた.無機陰イオンの分離を行う場合,固定相にポリアニリンを修飾したカーボン粒子を用い,正の電位(>1.5V)を与えると,陰イオンは固定相表面と非常に強く相互作用し,事実上溶離しない.このとき,0から1V,また0Vに戻るような矩形波パルスを固定相に与えるとイオンは固定相を離れカラム内を移動できるため,パルスのDuty比に応じて平均移動速度(保持時間)を変化させることができた.ここでパルスの周期を小さくすると,固定相からの離脱/再結合が追従できなくなる.したがって,それぞれのイオンの保持時間に周波数特性が現われ,分離度をパルス周期により変化させられた.このように,固定相/移動相界面でのイオン交換反応の速度を制御困難な拡散等の熱的現象から制御容易な電気的現象に変換することが可能となった.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Nagaoka: "Electrochemical Separation of Ionie Compounds" J.Electroanal.Chem.364. 179-188 (1994)
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[Publications] T.Nagaoka: "Electrochemical Chromatography using a polyaniline" J.Electroanal.Chem.368. 315-317 (1994)
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[Publications] T.Nagaoka: "Electrochemical Chromatography" VCH Verlag(印刷中), (1995)