1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06640821
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Research Institution | Saga Medical School |
Principal Investigator |
山村 則男 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (70124815)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 宣行 佐世保工業高等専門学校, 助教授 (40236881)
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Keywords | 共生 / 寄生 / 垂直感染 / 数理モデル |
Research Abstract |
寄生者はその樓み場所とエネルギー源を寄主に依存して暮らしている。もし、寄生者が寄主を激しく搾取するならば、自らも壊滅する危険性をはらんでいる。共生関係は、最初は寄生関係から出発したと言われている。それでは、寄生関係から共生関係へとどんな条件があれば進化できるのだろうか。寄生関係においては垂直感染が重要な因子である。垂直感染とは、寄生者が当該宿主の子に直接感染することである。寄生者の側には、垂直感染率を高めるように淘汰圧がかかるが、一旦その率がある程度の大きさに達すると、自分の子孫の繁栄が宿主の繁殖率が大きく依存するようになるため、宿主を害するよりも助けた方が良くなるだろう。垂直感染が主な経路である病気の症状は軽く、他固体にランダムに感染していく病気ではその症状が重いという傾向がある。貧栄養の植物の汁を吸って生きている昆虫は、共生者として栄養分の再利用を助けるバクテリアを持っている。これらのバクテリアは、菌細胞という特別の細胞の中に収まっていることが多く、卵に感染することによって完璧に親から子に伝えられる。シロアリの消化を助ける腸内微生物も糞食という手段によってコロニー内の仲間に伝えられる。このような垂直感染が、緻密な相利共生の進化とどのように関わってきたかを分析するために数理モデルを作った。病毒性を減らして共生者に進化する寄生者もあるが、寄主を激しく搾取続ける寄生者もいることがわかった。
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Research Products
(10 results)
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[Publications] Higashi,M: "Resolution of evolutionary conflict : a general theory and its application" Researehes on Population Ecology. 36. 15-22 (1994)
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[Publications] Tsuji,N.: "A mathematical model on wing dimorphism in male Cardiacondyla Ants" Journal of Ethology. 12. 19-24 (1994)
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[Publications] Hattori,A.: "Coexistence of subadult males and females as alternative tactics of breeding post acquisition in monogamous and protandrous anemonefish" Evolutionary Ecology. 8. 1-12 (1994)
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[Publications] Jormalainen,V.: "Intersexual conflict over precopula dulation in mate-guarding Crustacea" Behavioral Processes. 32. 265-284 (1994)
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[Publications] Yamamura,N.: "Optimal strategy of plant antiberbivore defense : Implication for apparancy and resource avilability theories" Ecorolgical Research. 19-30 (1995)
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[Publications] 山村 則男: "今日の敵は明日の友" 数理科学. 380. 63-67 (1995)
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[Publications] Yamamura,N.: "Diversity and evolution of symbiotic interaction" Biodiversity An Ecological perspective (eds. Abe,T.,Levin,S.A.,Higashi,M.)Springer,New York. (in press). (1996)
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[Publications] Yamamura,N.: "Compromised strategy resolves intersectial conflict over precopulatory mate guarding duration" Evolutionary Ecology. (in press). (1996)
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[Publications] 山村 則男: "寄生から共生へ-昨日の敵は今日の友-" 平凡社, 232 (1995)
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[Publications] 「大学と科学」公開シンポジウム組織委員会: "地球共生系-多様な生物の共存する仕組み" 東京クバブロ, 194 (1995)