Research Abstract |
ワカサハマギクとその起源と思われる4種の系統保存株と新しく採集した株を材料とした.ワカサハマギクの染色体標本を作成し,起源となっていると思われる4種から全核DNAを抽出してプローブとした.スライドは1.空乾した標本にRNaseを滴下して,37℃で処理をした.2.2XSSCで洗浄.3.70℃ホルムアミドで処理した後,脱水した.この方法で,以下の手順でスライドを処理した時,全染色体は薄紫色に染まった.そこでブロッキングDNAとして,4%パラフォルムアルデヒドで固定,蒸留水洗浄,脱水したものに,リュウノウギクのプローブとアブラギクのゲノムDNAを加えて実験を進めた.4.空乾した後,ハイブリダイゼーション液を滴下しシリコンカバーグラスをかけた.ハイブリダイゼーション液は,使用直前に85℃で熱変成させた.5.75℃で熱変成させた.6.37℃で1晩保温した.7.カバーグラスをはずし,2XXSSC,pH7.0,37℃で洗浄した.8.PBS,pH7.2で洗浄した.9.作成したAvidin-horse-radish peroxidase(Avidin DH 10μl,biotinylated enzyme 10μl,PBS,pH7.2)をプレパラートに滴下し,37℃で処理した.10.PBS,pH7.2で洗浄.11.0.05M Tris-HCl,pH7.5,30% H_2O_2に薄めた0.05%DAB液を滴下し,カバーグラスをかけて暗所に置いた.12.洗浄後,ギムザ染色した.このように,ワカサハマギクに限って,染色体のDNAとインシチュ・ハイブリダイズさせて,カウンター染色して,ゲノム構成,核染色体の成因を調べているが,まだ方法論が不安定である.ブロッキングDNA処理にさらに工夫をこらして,染色体をゲノム識別するための技術を開発しているところである.
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