1995 Fiscal Year Annual Research Report
太平洋とインド洋のベニカワムキ科魚類の系統分類学的研究
Project/Area Number |
06640913
|
Research Institution | National Science Museum |
Principal Investigator |
松浦 啓一 国立科学博物館, 動物研究部, 室長 (70141984)
|
Keywords | ベニカワムキ科魚類 / 分類 / 分布 / 比較解剖 |
Research Abstract |
1.西部太平洋に分布するベニカワムキ科魚類の全種類の標本を調査した。 2.その結果、西部太平洋とインド洋には以下に示す7属12種が生息することが明らかになった。 Atrophacanthus japonicus Bathyphylax bombifrons Halimochirurgus alcocki,Halimochirurgus centriscoides Macrorhamphosodes platycheilus,Macrorhamphosodes uradoi Paratriacanthodes retrospinis Triacanthodes anomalus,Triacanthodes ethiops,Triacanthodes indicus,Triacanthodes intermedius Tydemania navigatoris 3.ニューカレドア産の標本をフランスのORSTOMの協力を得て調査し、その結果はフランス国立自然史博物館の研究報告に発表した。 4.オーストラリア産の種類について、オーストラリア博物館の協力を得て調査することができた。この結果、これまでベニカワムキ科魚類が報告されていなかったオーストラリア東部沿岸にも5属が分布することが明らかになった。 5.これまで本科魚類は南半球からは、わずかに数個体のフエカワムキが知られているだけであった。しかし、ニューカレドニアとオーストラリアのベニカワムキ科魚類の調査によって、本科魚類は南太平洋にも広く分布することが明らかになった。また、トンガ海嶺などから採集された遠洋水産研究所の標本を精査した結果、本科魚類は南太平洋の東方海域にも分布することが明らかになった。 6.従来、10数個体しか知られていなかったBathyphylax属の標本を多数調べることができた。また、本属魚類の比較解剖を行い、骨学的特徴を明らかにした。
|