1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06640921
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Research Institution | 九州芸術工科大学 |
Principal Investigator |
綿貫 茂喜 九州芸術工科大学, 芸術工学部, 助教授 (00158677)
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Keywords | 姿勢 / 自律神経機能 / 心拍変動性 / 睡眠脳波 |
Research Abstract |
平成6年度に得られた結果を用いて昼間の姿勢を変えて睡眠実験を行った。具体的には、温度と湿度を制御した人工気候室において被験者は昼間に2種類の姿勢を保った。姿勢は臥位、および心拍出量の低下の程度が直立位と統計的に差がなかった椅座位姿勢とした。各姿勢において被験者は午後2時より入眠設定時間まで安静にし、この間に交感神経系及び副交感神経系の賦活の程度を示す指標を記録した。睡眠時では脳波を終夜連続して測定し、睡眠深度やREM睡眠の時間等を解析した。 昼間での椅座位姿勢は仰臥位と比較して、交感神経系を賦活させ、副交感神経の活動を抑制した。しかし、代謝量には差がなかった。睡眠時の脳波解析により睡眠潜時、徐波睡眠の割合、中途覚醒時間の合計等から判断すると、椅座位の方が睡眠深度は低かった。即ち、睡眠の質は椅座位の方が仰臥位よりも悪いと考えられる。また、入眠直後の皮膚温の変化をみると、一過性の上昇およびその後の低下の程度が仰臥位よりも小さかった。一般に、入眠前後は血管を支配する交感神経の活動が低下して末梢の皮膚温を上昇させ、放熱を促進させ深部温を低下させる。椅座位での姿勢維持がこれらの変化をもたらさなかったことは、睡眠中にも自律神経系の緊張が持続されている可能性を示唆する。従って昼間の受動的な自律神経の緊張は夜間も持続し、睡眠の質を悪化させると推測される。
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