1994 Fiscal Year Annual Research Report
カルコパイライト型半導体のクロライドマルチソースエピタキシャル成長と物性制御
Project/Area Number |
06650012
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
松本 俊 山梨大学, 工学部, 教授 (00020503)
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Keywords | カルコパイライト型半導体 / 三元化合物 / エピタキシャル成長 / セレン化銅ガリウム / エピタキシャル成長 |
Research Abstract |
1.CuGaSe_2のエピタキシャル成長 CuCl、Ga、Seの各原料の供給量を制御してエピタキシャル条件を確定した。基板温度550〜760℃においてCuCl/Ga比≒1、Se/(CuCl+Ga)比=3〜5でGaAs(100)基板上にCuGaSe_2のc軸エピタキシャル成長が得られた。成長速度は70nm/h程度である。CuCl過剰の場合は成長割合が低くなると表面平坦性は向上するが、CuCl/Ga比が0.45程度になると未成長穴が目立つようになる。Se/(CuCl+Ga)供給比=1〜13で成長した結晶の組成はSe/(Cu+Ga)≒1でほぼ一定であった。基板温度が640℃以下ではX線回折特性が急激に悪化する。 2.アンドープCuGaSe_2の抵抗率制御 CuCl/Ga供給比とSe/(CuCl+Ga)供給比によって成長結晶の抵抗率を制御した。CuCl/Ga比=0.4〜1.2で室温自由正孔密度は10^<19>〜10^<18>cm^<-3>と変化し、Cu空孔アクタセプタが有効に働いている。Se/(CuCl+Ga)比=1〜9の変化に対しては10^<19>〜10^<14>cm^<-3>と変化し、過剰Seに起因する補償ドナーの関与が推定された。
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