1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06650026
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
伊藤 進夫 大阪府立大学, 工学部, 講師 (80081305)
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Keywords | X線回折 / 二結晶法 / 結晶学的評価 / 結晶表面層 / ヘテロエピタキシャル薄膜 / InN / 面内方位関係 |
Research Abstract |
6年度交付金によってX線二結晶法高精度自動測定系を構築し、現在調整段階に至っている。本装置の製作に当たって、角度駆動制御系とX線検出系(PHAと計数部)のハードとソフトを設計・自作した。機能としては、通常のロッキングカーブ測定(ωモード)と2θモード測定が可能であり、角度精度は、ωモードにおいて0.1秒、2θモードにおいて1.0秒である。本装置は自動と手動両操作ができるので、手動によりいくつかのヘテロエピタキシャル膜の結晶学的評価を行い、次の知見が得られた。 (1)ほぼ格子整合したInGaP/(100)GaaAs(膜厚0.6μm)を横倒しにしたX線回折法によりX線の侵入深さを変えて調べた結果,格子緩和により格子定数の変化していることが分かった. (2)InN/(0001)α-Al_2O_3を測定して,エピタキシャル関係および膜質の評価を行った.アメリカ The Johns Hopkins大学(JHU)と試料交換を行って双方で調べた結果,作成条件によりエピタキシャル方位関係の異なることが分かった.(0001)面内の方位関係が、マイクロ波励起MOVPEで作成した我々の試料では<100>InN<100>α-Al_2O_3であるのに対して、スパッタ法によるJHUの試料では<101>InN/<100>α-Al_2O_3であった。この相違の原因については現在検討中である。また、ヘテロエピタキシ-における面内方位関係の決定方法を開発した。 (3)キャップGaAs/AlGaAs/(100)GaAs基板の系のX線回折において、入射角が大きい場合には現れないが、入射視射角が小さくなると回折曲線に強度振動が観測された.その機構については現在考察中であるが,X線の屈折効果とAlGaAs中間層内での動力学的な干渉効果によるものと考えられる。
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[Publications] Qi-Xin Guo: "Structural properties of InN films grown on sapphire substrates by microwave-excited metalorganic vapor-phase epitaxy" Journal of Applied Physics. 75. 4927-4932 (1994)
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[Publications] Shinji Nozaki: "Visible Light Emission from theSilicon-Doped Sio Thin Film Deposited by Sputtering" Japanese Journal of Applied Physics Supplements. No.34-1. (1995)