1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06650033
|
Research Institution | Daido Institute of Technology |
Principal Investigator |
岩間 三郎 大同工業大学, 工学部, 教授 (00075904)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日置 義明 大同工業大学, 工学部, 教授 (10075913)
|
Keywords | 高温超伝導ウイスカー / ビスマス系超伝導体 / 散逸過程 / 抵抗・温度特性 / 電流・電圧特性 |
Research Abstract |
高精度自動温度調節機能を備えた極低温装置の作製 液体窒素クライオスタット(Oxford社製・DN1710)を試料冷却器に用いた試料冷却系に、ナノボルト・プリアンプ付き超高感度電圧計とプログラマブル定電流発生器を付加して電流・電圧測定の超高精度化が可能な実験装置を作製した。平成7年度に高精度温度コントローラーを装備すれば、高精度自動温度調節機能を備えた極低温装置は完成する予定である。 ウイスカーの成長とその結晶学的評価 溶融急冷法で固化したアモルファス母材を酸素気流中で熱処理する方法で、ビスマス系超伝導ウイスカーを成長させた。作製条件と成長したウイスカーとの関係を、X線回折法と電子顕微鏡法によって結晶学的立場から調べた。その結果、Bi,Sr,Ca,Cuのモル比を2:2:1:2の低温相から2:2:2:3の高温相の範囲で種々変化させた場合においても、成長するウイスカーは2:2:1:2の低温相であることがウイスカーのX線回折から明らかになった。また電子顕微鏡観察からは、ウイスカーはC面がA軸方向に長く成長したものであることが分かった。 ウイスカーの超伝導特性の測定 作製したウイスカーの抵抗・温度特性を直流四端子法を用いて測定した。それによると、幾つかの試料においては107Kあたりで大きく抵抗が減少し(高温相の特性)、40K付近でゼロとなった。これは1本のウイスカーが高温相と低温相とから構成されていることを示しているが、X線回折からは高温相が検出されない事実と相入れない結果を与えた。今後さらなる実験と検討を要する問題である。
|
-
[Publications] M.S.Raven,E.E.Inametti,S.Iwama,Y.M.Wang,B.G.Murray: "Epitaxial growth and critical currents in(013)/(103)and(110)oriented YBa_2Cu_3O_x films" Physical Review B.