1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06650062
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
生田 孝 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (20103343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸岡 清 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (50109881)
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Keywords | 画像処理 / 能動型画像処理 / モジュレーション・スペクトロスコピー / コンボルバ- / 荷重付け法 / 滞在時間型荷重付け / 最適問題 / 最小二乗誤差規範 |
Research Abstract |
申請者が提案する能動型画像処理方式やそのベースとなったモジュレーションスペクトロスコピーでは、変調に応じて得られた画像や信号に対して数値型荷重付けや滞在時間型荷重付けによる荷重関数乗算が実行された後、画像/信号の積分操作が行われる。平成6年度当初の研究において、全信号観測時間一定の条件の下での信号/雑音比を与える基本方程式を求め、この種の最適化問題の定式化を確立した。さらに最適荷重付け問題のうち最も単純な場合、すなわち信号中の雑音パワーが外部変調に依存しない場合の厳密解を得た。この解によれば、いかなる数値型荷重と滞在時間型荷重の組み合わせよりも単純に滞在時間型荷重のみを適用した場合の方がより高いS/N比を得ることが結論として示される。 さてこの厳密解導出の過程において、幸いにもこの最適化問題が高名な[Schwarzの不等式」に帰結する事が判明した。さらにより複雑な最適化問題、信号中の雑音パワーが外部変調に依存する場合の厳密解についても、本証明の延長で解を求めうるとの見通しが得られている。またこれに関連して、当初この様な厳密解導出の手段としてワークステーション上での数式処理システムの利用を予定していたが、数式処理システムに頼らずとも厳密解を求めうるとの見通しであり、ワークステーションは今後主として以下に述べる信号・雑音シミュレーター実験のデーター収集用として活用して行きたいと考えている。 現在、このような能動型画像処理やモジュレーションスペクトロスコピーにおける最適化荷重付け方式を検証する目的で、変調に応じた信号と雑音の発生を模倣する信号・雑音シミュレーター装置を設計、試作しつつある段階である。平成7年度では本装置によって実際に荷重付け積分演算を実行し、そのS/N比を評価する予定である。
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