1995 Fiscal Year Annual Research Report
衝撃加熱を受ける傾斜機能材料の熱応力波伝播特性の解明
Project/Area Number |
06650099
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
須見 尚文 静岡大学, 教育学部, 教授 (20022189)
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Keywords | 傾斜機能材料 / 熱応力 / 熱応力波動 / 特性曲線法 / 熱応力緩和 / 物性値温度依存性 |
Research Abstract |
近年、耐熱性、遮熱性、軽量化等に優れた構造材料として、先端複合材料や傾斜機能材料等の新素材の目覚しい開発、発展、応用がなされている。これらの材料がγ線、レーザ、電磁波等により極めて短時間の内に衝撃加熱を受けると、材料内部には慣性効果によって極めて複雑な熱応力波が伝播される。このような熱応力波の伝播特性を解明することは、超高温耐熱材料の設計上、非常に重要な課題となっている。 本研究は、衝撃的な熱負荷を受ける先端複合材料や傾斜機能材料に生じる動的熱応力波の伝播特性を解明するために、「従特性曲線法による動的熱応力の数値解析法」を確立し、有限厚板(x,z座標系)、有限円筒(r,z座標系)、非軸対称円板(r,θ座標系)等に生じる熱応力波を数値解析して、熱破壊強度の詳細な設計データおよび解析プログラムを提供して、設計支援システムを確立した。 以下の論文は、この研究により得られた結果を公表した主な学術論文である。 1.「円板状き裂を有する有限円板の動的熱応力:日本機械学会論文集,A編,61巻581号,1995,13-19」 2.「材料定数の温度依存性が考慮された傾斜機能平板の動的熱応力解析:日本機械学会論文集,A編,61巻590号,1995,2296-2301」 3.「衝撃加熱を受ける中空円筒の非軸対称動的熱応力:日本機械学会論文集,A編,62巻593号,1996,138-143」 本研究を通じて熱応力波の伝播特性の解明の基礎となる特性曲線法を用いた数値解法が確立され、また熱衝撃の設計の際に重要となる動的応力拡大係数、物性値の温度依存性さらに動的熱応力におよぼす非軸対称性などの設計データが提供された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 須見尚文: "円板状き裂を有する有限円板の動的熱応力" 日本機械学会論文集. 61. 13-19 (1995)
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[Publications] N.Sumi: "Dynamic Thermal Stresses in a Finite Plate with a Crack Subjected to Electromagnetic Radiation" Proceedings of the First International Symposium on Thermal Stresses and Related Topics. 167-170 (1995)
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[Publications] 須見尚文: "材料定数の温度依存性が考慮された傾斜機能平板の動的熱応力解析" 日本機械学会論文集. 61. 2296-2301 (1995)
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[Publications] 須見尚文: "衝撃加熱を受ける中空円筒の非軸対称動的熱応力" 日本機械学会論文集. 62. (1996)