1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06650104
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
畔上 秀幸 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (70175876)
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Keywords | 最適設計 / 計算機援用設計 / 有限要素法 / 計算流体力学 / 連続体の振動 / 速度法 / 勾配法 / 力法 |
Research Abstract |
2次元領域を対象とした基礎検証を行った。前年度において弾性連続体の平均コンプライアンスを目的汎関数にした問題に対して、滑らかな自由境界に適用した場合の妥当性を確認したことを踏まえて、平成6年度には、区分的に滑らかな自由境界における理論の検証、固定境界と自由境界の境界における挙動確認、負荷境界における形状勾配関数の検証を行った。固有振動数最大化問題および複数の固有振動数のシンセシス問題に対しては、平均コンプライアンス最大化問題における検証で得られた結果を踏まえて、問題設定の妥当性を中心に検証することができた。また、ストークス流れおよびナビア・ストークス流れにおける散逸エネルギー最小化問題とポテンシャル流れ場の流速二乗誤差最小化問題に対する適用の妥当性も検証することができた。 さらに、有限要素法を用いた解法のほかに境界要素法を用いた解法についても検討を行った。2次元の線形弾性問題に対して適用可能な領域最適化解析プログラムを独自に開発し、平均コンプライアンス最小化問題に対して適用した。その結果、有限要素法による結果と同一の結果を得た。さらに、領域変動によって発生する直角の角点では特異性がないことを境界要素法を用いた解析プログラムによって確認することができた。また、領域変動の繰り返しによって角点の近傍が鋭角に変化する現象は、分割数を変化させた解析結果から、数値誤差の累積によるものであることを確認した。 また、領域の大きさ制約を目的汎関数にした双対問題の解法も試みた。この場合には、1回の形状修正の大きさを制約条件に対するLagrange乗数の大きさによって制御しなければ収束形状が得られないことが分かってきた。
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[Publications] 畔上秀幸: "領域最適化問題の一解法" 日本機械学会論文集. 60巻A編. 1479-1486 (1994)
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[Publications] 畔上秀幸,呉志強: "線形弾性問題における領域最適化解析(力法によるアプローチ)" 日本機械学会論文集. 60巻A編. 2312-2318 (1994)
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[Publications] 下田昌利,呉志強,畔上秀幸,桜井俊明: "汎用FEMコードを利用した領域最適化問題の数値解析" 日本機械学会論文集. 60巻A編. 2418-2425 (1994)
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[Publications] 片峯英次,畔上秀幸: "粘性流れ場領域最適化問題の解法(力法によるアプローチ)" 日本機械学会論文集. 60巻B編. 3859-3866 (1994)
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[Publications] 片峯英次,畔上秀幸: "ポテンシャル流れ場の領域最適化解析" 日本機械学会論文集. 60巻B編. 103-108 (1995)
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[Publications] 呉志強,畔上秀幸: "固有振動問題における領域最適化解析(力法によるアプローチ)" 日本機械学会論文集. 60巻C編(3月号掲載予定). (1995)