1994 Fiscal Year Annual Research Report
人に優しいセンサ・アクチュエータのための高分子材料の機能化に関する研究
Project/Area Number |
06650131
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
戸倉 和 東京工業大学, 工学部, 助教授 (10016628)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 敦 東京工業大学, 工学部, 助手 (50242277)
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Keywords | 高分子材料 / ポリイミド / エキシマレーザ / 付着物 / 機能化 |
Research Abstract |
人に優しいセンサ・アクチュエータの材料として,高分子材料が優れていることは研究計画に述べたとおりである.本研究の目的が高分子材料の機能化にあることから,研究室で所有するエキシマレーザ装置を利用した高分子の機能化について検討した.そのための照射装置として,雰囲気を自由に制御できる真空容器を作製した.これは各種雰囲気気体の供給部,排気部そして反応部からなる.前2者により必要な雰囲気を必要な圧力に保ことができる.反応部はレーザ光導入用の窓,分光分析用の窓,照射時あるいは照射体の電気的特性測定用電流端子が取り付けてあり,また容器を開けることなく照射試料を動かすこともできる. 試作した真空容器を使用して,ArFによる193nmのレーザ光をポリイミドに種々の条件で照射した.何れの条件でもポリイミドに穴を開けることはできたが,大気圧下で照射すると穴の周囲に付着物が最も多く付着した.この結果から,高分子材料のエキシマレーザによる加工では付着物を制御できる手法を見いだす必要があることがわかった.もう一つの収穫は,飛散物が電荷を帯びていることである.幸い反応容器を作製する際に電流端子を装着していたこともあり,この端子により被照射物と端子間に電解を印加することで付着物を有効に捕捉できる可能性があるといえる. このように,作製した反応容器を使用してポリイミドへのレーザー照射を行った結果,明らかにすべき課題を抽出することができた.
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