1994 Fiscal Year Annual Research Report
多サイクル絞りスピニングにおけるしわ発生要因に関する研究
Project/Area Number |
06650133
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
川井 謙一 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (60114972)
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Keywords | 塑性加工 / スピニング / しわ |
Research Abstract |
NCスピニングマシンを用いた円筒状シェルの多サイクル絞りスピニングにおいて,【.encircled1.】ローラー形状(ローラー丸み半径),【.encircled2.】マンドレル形状(マンドレル直径、マンドレルコーナー丸み半径),【.encircled3.】ローラー送り速度,【.encircled4.】多サイクル加工におけるピッチ,【.encircled5.】バス経路(インボリュート曲線起点,基円半径),【.encircled6.】素材形状(直径,板厚)などの加工条件を種々に変化させる実験を行い,加工条件が加工中にしわ発生に及ぼす影響を詳細に調べた。マンドレル回転数は一定とし,加工条件のうちローラー丸み半径を除く幾何学的形状に関するものは相似比が1および0.8の2種類を選び,しわ発生に及ぼす幾何学的形状因子の影響をも調べた。ローラー送り速度を大きくする,あるいは初期パスの立ち上がり角を小さくするとしわを発生し易くなり,初期バスの立ち上がり角にしわ発生の上限角が存在するが,ローラー丸み半径を小さくした方が上限角は小さくなるのでしわは発生しにくくなる。次に,相似比を変化させて小さくした場合には,しわを発生する上限角は大きくなり,同じ加工条件ではしわを発生し易くなる。しかし,破断を発生する下限角も同時に大きくなるので成形可能な領域が高立ち上がり角側に移動することが明らかになった。一方,加工中の加工力の連続測定を行い,しわ発生直前に加工力が大きく変動することも確認できた。しかし,今回の実験ではその振動周期と加工条件の関係は特定できず,ひずみ変動などのより詳細な観察が必要である。
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