1994 Fiscal Year Annual Research Report
異速圧延による金属粉末から機能性薄板および複合板の成形
Project/Area Number |
06650155
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
真崎 才次 大阪工業大学, 工学部, 教授 (30079537)
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Keywords | 異速圧延 / 粉末の成形 / 異速比 / 薄板特性 / 銅粉末 |
Research Abstract |
形状が異なる3種類の銅粉末を用いて,同径形の異速圧延を行った.また,電解銅粉とガス噴霧銅粉を3:7に混合した粉末(混合粉)についても圧延を試みた.粉末の供給方は,ホッパー内の粉末の堆積高さを一定にする飽和形を用いた.そして,異速比が圧延荷重,薄板の密度および板厚に及ぼす影響を調べ,等速圧延の場合と比較,検討した. 主な結果は次のようである. 1)電解銅粉と水噴霧銅粉において,薄板の相対密度と板厚は,異速比に依存する.薄板の相対密度は,異速比が1.33で最も高く,等速圧延のときより,約10%高くなった.板厚は,異速比が大きくなると,薄くなった. 2)異速圧延において,薄板表面には光沢が生じた.また,ロールギャップが小さいとき,端割れが生じた. 3)異速比が大きくなると,低速側先進率は大きくなり,高速側先進率は,小さくなった.中立点間に発生する互いに反対方向の摩擦力は,薄板のせん断変形に寄与し,薄板の高密度化をもたらした. 4)ガス噴霧銅粉において,薄板は不連続的に成形された.混合粉は,等速圧延において強度の小さい薄板しか成形されなかったが,異速圧延において良好な薄板が成形された. 以上の研究の他に,次年度のためにつぎの研究の準備を完了した. 異径のロールを用いる異速圧延. 同径ロールの圧延による金属粉末と溶製材との複合化.
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