1996 Fiscal Year Annual Research Report
異速圧延による金属粉末から機能性薄板および複合板の成形
Project/Area Number |
06650155
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Research Institution | OSAKA INSTITUTE OF TECHINOLOGY |
Principal Investigator |
眞崎 才次 大阪工業大学, 工学部, 教授 (30079537)
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Keywords | ステンレスパンチング板 / 銅粉末 / パ-マロイ / 異速圧延 / 複合体 / 複雑形状部品 / CCDカメラ / 伸びひずみ |
Research Abstract |
ステンレスのパンチング板と銅粉末との複合板は,ステンレスの特徴である強度を維持し,欠点である熱抵抗を小さくできる.また,ステンレス板とパ-マロイの複合体は耐食性と磁性を兼ね備えた複合材料として期待できる.これらの成形プロセスに金属粉末と溶製材との同時圧延が考えられ,基礎研究を行った. 金属粉末の等速圧延および異速圧延に関する基礎研究の結果をもとに,粉末圧延法を応用したフレキシブルな成形法として,所定の形状の穴を開けた金型と,粉末とを同時に圧延することにより,金型と平面形状が同一な圧粉体,金型を心材とした複合板,金型の穴の部分の形状を持つ圧粉体を成形する方法を提案した.そして,モデル粉末として電解銅粉末を,金型として市販の18-8ステンレス鋼板のパンチング板を用いて実験をおこなった.金型の板厚,金型の穴径,ロール間隙およびロール周速度を変化させ,成形可能な条件を検討した. 提案した現象論をもとにした本成形法の妥当性が確認できた.金型と粉末とを同時に圧延するとき,金型と平面形状が発生する.異速圧延による再圧延の過程で,金型の部分で成形された圧粉体を,金型から分離する.この場合,異速比は小さい値でよく,修正ロール間隙は大きい方がよい.圧粉体の最終形状において,異速比および修正ロール間隙による形状の違いは見られなかった. なお,圧延された圧粉体を焼結した薄板は脆く,伸びひずみが非常に小さい.焼結薄板の機械的特性を評価するために,一次元CCDカメラを用いて,1%程度のひずみを非接触で連続的に測定することにも成功した.
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