1994 Fiscal Year Annual Research Report
管内超音速流れ中の衝撃波/圧縮波の減衰・消減に関する研究
Project/Area Number |
06650194
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山岬 裕之 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (50016531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大久保 雅章 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助手 (40223763)
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Keywords | 高速流れ / 衝撃波の減衰 / 電磁力印加 |
Research Abstract |
本研究では、管内高速流れに電磁力を印加し、流れの中に発生する圧縮波や衝撃波を積極的に減衰・消減させることを研究目的とする。平成6年度は、既設の吹き出し風洞を用い、電磁力印加による定在的な圧縮波や衝撃波の減衰について調べた。具体的には以下の要領にて研究を進めた。まず、圧力測定ポート、シュリーレンによる可視化のための光学ガラス、電流印加用の電極を持つ小型の短形流路を設計製作し、これを既設の風洞に組み込んだ。その後、空気を作動気体とした実験を行い、流路の上流部分の壁面に傾斜を付けることにより、また同時に背圧を調整することにより定在的な圧縮波と衝撃波を発生させることに成功した。定在波の存在は、シュリーレン法による可視化によって明らかにするとともに、静圧分布の測定により確認した。また同時に、全圧分布、圧力損失について調べ、電磁力の存在しない場合についての流れの諸量を明らかにした。 次に、小型の空心の電磁石コイルを製作し励磁試験試験を行い、所定の磁場強度(=1テスラ)が得られる事を確認した。さらに、流れに電導性を与えて電磁力を印加するため電極を設け、通電試験を行い、電流値の測定を行い流路内の放電の様子を観測した。その結果、空間的に一様な電流分布を得る事は困難なものの、所定の電流分布がほぼ実現していることが分かった。その後、磁場を印加して流れたローレンツを作用させ、衝撃波を減衰させる実験を継続した。その結果、未だ不十分なものの衝撃波がかなり減衰できることを確認し現在に至っている。今後は、さらにローレンツ力の印加方法を最適化し、平成7年度の目標である壁面からの気体の吹き出しや吸い込みなどの境界層制御の方法も合わせて採用し、衝撃破を完全に消滅させることを目指す。
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