1994 Fiscal Year Annual Research Report
リブレット面流れの抵抗減少メカニズムの解明とリブレット最適寸法・最適形状の探究
Project/Area Number |
06650200
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
山下 新太郎 岐阜大学, 工学部, 教授 (20023236)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 吉弘 岐阜大学, 鈴鹿工業高等専門学校・機械工学科, 講師 (00176455)
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Keywords | リブレット / 摩擦抵抗 / 抵抗減少 / 壁面噴流 / 乱流 |
Research Abstract |
本研究は,壁面噴流を基本流として,この流れに対するリブレットによる摩擦抵抗減少効果を調べ,その抵抗減少メカニズムを乱流構造との関連で明らかにしようとするものである.これまでに,主として平均速度に基づく方法により表面摩擦を評価し,抵抗減少の程度を明らかにしてきた. 本年度は,リブレットによる壁近傍の乱流組織構造の変化,および,リブレット最適寸法と関連している乱流構造の横方向スケールを調べた.さらに,表面摩擦抵抗の直接測定装置を製作した. 本年度得られた主な研究成果は以下の通りである. 1.リブレットによる抵抗減少が生じているところでは,壁近くの変動速度の確率密度はより正規分布に近い形状をとる.また,乱れエネルギ生成は相対的に減少し,乱れの小スケール成分は相対的に増大する. 2.VITA法による解析から,壁面噴流でもバースト現象に対応した波形が観察されたが,乱流境界層より時間スケールが10倍ほど長い,4象限分割法による結果は,レイノルズ応力発生機構がリブレットによって全体的に弱体化されることを示した. 3.乱れの相関長さは,リブレットによってx,z方向に増加し,y方向にはほとんど変化しない.壁近くのz方向への積分特性距離は壁に近づくにつれて減少するが,リブレット面上ではその減少の程度が小さく,滑面上と比べて壁近くの大渦の横方向尺度が大きい. 4.壁面噴流の横スペクトルは,内層では波長の増加とともに単調に増加する.これは境界層的な流れの乱流構造との相違を示すものであり,壁近くでの横方向の構造の組織性は,あるとしても幅広いものか,あるいはかなり弱いものである.このような構造の相違が,最大の抵抗減少を生じるリブレット寸法の違いをもたらしている. 5.表面摩擦抵抗の直接測定装置はほぼ製作を完了し,現在,装置への取り付けと予備的測定の準備に入っている.
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[Publications] 山下,新太郎: "リブレット面に沿う壁面噴流に関する実験的研究(平均・変動速度場と抵抗減少の評価)" 日本機械学会論文集 B編. 60. 1145-1151 (1994)
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[Publications] 山下,新太郎: "リブレット面上の壁面噴流の構造" 第26回乱流シンポジウム-ながれ別冊. 13. 326-329 (1994)
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[Publications] 井上,吉弘: "リブレット面上の壁面噴流(2点相関と横スペクトル)" 機械学会東海支部第44期総会講演会講演論文集. (発表予定). (1995)
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[Publications] Shintaro YAMASHITA: "An Experimental Study on the Wall Jet over a Riblet Surface(Measurement of Mean and Fluctuating Velocities and Estimation of Drag Reduction)" JSME Intemational Journal,Ser.2. (掲載予定).