1994 Fiscal Year Annual Research Report
振動圧力場における気泡群の非線形振動とカオスに関する研究
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06650205
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
高比良 裕之 京都大学, 工学部, 講師 (80206870)
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| Keywords | 気泡群 / 気泡力学 / キャビテーション / 非線形振動 / カオス / レーザー捕捉 / 表面振動 / 熱移動 |
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| Research Abstract |
上記研究課題に関する研究を以下のごとく行った。
1.レーザーの焦点が気泡を取り囲むようにレーザー光を高速掃引する方法(方法1),ならびに気泡の上方のある一点に細いレーザー光が集束するよに高速掃引する方法(方法2)を用いて,半径10μm程度の単一気泡のレーザー捕捉に成功した.方法1では,開口数が非常に大きく,焦点距離が短い対物レンズを用いる必要があること,そのため,レンズと捕捉された気泡との距離がかなり近くなることがわかった.一方,方法2では,方法1に比べて小さな開口数,長い焦点距離のレンズを用いてレンズ面から離れた位置で捕捉が可能となり,境界の影響を受けにくい方法2の方が気泡振動の実験に適することが明らかとなった.現在,主として方法2を用いて,振動場における気泡の非線形振動特性を解析している.
2.気泡内の気体の熱力学的な効果を考慮した気泡群の運動方程式を導出,数値計算することにより,以下のことが明らかとなった.(1)気泡の半径方向振動が比較的緩慢な場合には,その振動特性に及ぼす気泡内部における熱移動の効果を,等価ポリトロープ指数ならびに等価粘性係数を用いて評価することが可能であるが,気泡振動の非線形性が強くなると,気泡内部の熱移動の効果をその支配方程式から直接的に評価する必要がある.(2)振動場中での気泡の半径方向振動特性ならびに表面振動特性を把握するためには,並進運動の効果を考慮することが重要である.
3.境界要素法を応用した数値解析手法を開発し,大変形する気泡の挙動に及ぼす気泡内気体の熱力学的な効果を解析した.その結果,気泡内の温度分布は気泡変形に大きく依存し,ジェットが発生する近傍の気泡内の温度境界層は非常に薄くなること,熱移動の効果で気泡の崩壊が助長されることが示された.
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[Publications] 高比良裕之: "レーザーマニピュレーションによる気泡の位置制御" 日本機械学会流体工学部門講演会講演論文集. No.940-53. 49-50 (1994)
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[Publications] 高比良裕之: "内部気体の温度勾配を考慮した気泡の挙動に関する数値解析" 日本機械学会流体工学部門講演会講演論文集. No.940-53. 191-192 (1994)
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[Publications] 高比良裕之: "複数気泡の非線形振動特性(内部気体の熱的効果)" 日本機械学会関西支部第70期定時総会講演会講演論文集. No.945-2. 105-107 (1995)
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[Publications] 高比良裕之: "気泡変形に及ぼす内部気体の温度勾配の影響(境界要素法を用いた数値解析)" 日本機械学会関西支部第70期定時総会講演会講演論文集. No.945-2. 108-110 (1995)
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[Publications] Hiroyuki Takahira: "Surface Oscillations of Mutually-Interacting Gas Bubbles in a Sound Field" Proceedings of the IUTAM Symposium on "Waves in Liquid/Gas and Liquid/Vapor Two-Phase System. (未定). (1995)
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[Publications] Hiroyuki Takahira: "Thermal Effects on the Oscillations of Interacting Multi-Bubbles" Proceedings of the Second International Conference on Multiphase Flow. (未定). (1995)
