1994 Fiscal Year Annual Research Report
MHDプラズマの電子密度・導電率同時計測用新型遠赤外レーザ二重干渉計の開発
Project/Area Number |
06650210
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
益田 光治 九州大学, 大学院総合理工研究所, 教授 (40038097)
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Keywords | 電磁流体 / MHD / 遠赤外 / レーザー |
Research Abstract |
電磁流体力学(MHD)発電は、従来の蒸気タービン方式の火力発電と比較して高い発電効率が期待できるため、世界各国で積極的に開発が進められているが、現在、MHD発電方で最も大きな問題とされているのは、発電時に発生する出力電圧・電流の揺らぎである。発電出力の揺らぎに直接関係するのはチャネル内プラズマの電子密度と導電率の揺らぎであるが、これら諸量の高精度測定法として遠赤外レーザーを用いた方法が開発されてきた。本研究では、従来のマイケルソン干渉計に参照ビームパスを追加した新しい二重干渉計を提案した。この干渉計を用いれば、二つの干渉信号に適当な位相差を与えることにより、一干渉縞を越える大きな変動を高時間分解能で検出できる。本研究において、現在までに得られた結果を以下に述べる。 (1)従来用いられてきた、マイケルソン干渉計の信号アームに、ビームスプリッタと参照ミラーを追加した二重干渉光学系を設計した。これは1本のレーザビームライン上に2本の干渉計を組み込み、両者に90℃の位相差を与えるもので、得られた二つの干渉信号から電子密度と導電率の二つの量を同時に求めることができる。本年度は、灯油燃焼MHDプラズマをターゲットとし、レーザビーム検出器として、応答速度は遅いが取扱が容易なパイロ素子を使用することにより、この光学系の有用性を実証した。 (2)高時間分解能測定を行うためには、遠赤外レーザビームの二つの干渉信号の時間変化をAD変換器を介してパーソナルコンピュータにより解析し、電子密度と導電率を計算する必要がある。本年度はデータ取得用AD変換部にハードウェアおよびデータ処理ソフトウェアの開発を行った。
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Research Products
(2 results)