1994 Fiscal Year Annual Research Report
空気スパイラル流による通信線管路診断用センサプローブ送通に関する研究
Project/Area Number |
06650219
|
Research Institution | Shirayuri College |
Principal Investigator |
堀井 清之 白百合女子大学, 文学部, 教授 (40129896)
|
Keywords | 旋回流 / 管内流 / 協同現象 / 光通信 / 混相流 / センサプローブ |
Research Abstract |
本研究の目的は、管内空気流中のプローブ周囲の流れ構造を究明し、プローブの安定化を図り、その長距離挿入を可能にすることにある。そのために、スパイラル流中でのセンサプローブの挙動を実験的に、理論的に明らかにすることにある。 本申請の研究では、主に管内乱流とスパイラル流中でのプローブ周囲の流れを可視化、計測することにより、軸対称性の崩れ、偏流、旋回流の生成等について検討し、速度変動の少ない急峻な速度分布を持つスパイラル流のこれらに及ぼす影響、プローブとスパイラル流との協同現象を明らかにする。 当該年度の研究実績として主なることは、スパイラル流の旋回成分とプローブの後流にできる渦との協同現象を実験的に初めて確認し、これらの成果について、日本混相流学会誌「混相流」に論文を掲載し、アメリカ機械学会の年会にて発表したことにある。 具体的には、1)空気スパイラル単相流の速度分布の変動現象の究明と2)空気流とセンサプローブとの混相流動現象を可視化により定性的に検討し新しい知見を得たことにある。先ず、1)については、管路における旋回流の渦崩壊は多くの研究がなされており、渦崩壊にいたる距離は定説はないが管路径のだいたい20-30倍前後とされている。しかし、スパイラル流は管路径の50倍以上持続することが計測により確認され、新しい現象を捉えることができた。さらに、どこまで持続するかを明らかにするべく現在検討中である。 2)については、管内乱流とスパイラル流中でのプローブ周囲の流れを可視化、計測し、軸対称性の崩れ、偏流、旋回流の生成等について定性的に検討した。速度変動の少ない急峻な速度分布を持つスパイラル流は、プローブの形状を流線形にとると、プローブの後流にできる渦とスパイラル流の旋回成分との間で協同現象を起こすことを初めて実験的に明らかにできた。このため、スパイラル流の崩壊が遅れ、長管路にわたって持続することも定性的に判明した。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] 松前祐司他: "流路内におけるカプセルの挙動とその定性的解析" 混相流 日本混相流学会. 8. 212-219 (1994)
-
[Publications] Horii et al.: "Sensor Probe Stabilized Blowing System For Telecommunication Conduit Using Spiral Airflow" Industrial and Environmental Applications of Fluid Dynamics,The American Society of Mechanical Engineers. 186. 35-39 (1994)