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1994 Fiscal Year Annual Research Report

自由表面における乱流物質輸送機構の解明

Research Project

Project/Area Number 06650233
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

長崎 孝夫  東京工業大学, 工学部, 助教授 (30155923)

Keywords乱流 / 自由表面 / 物質輸送 / 炭酸ガス / 可視化 / レーザー誘起蛍光
Research Abstract

自由表面近傍での乱流輸送機構の解明を目的として、矩形水槽の底部で格子を機械的に振動させることにより一様等方的な乱れ場を生成し、この時の自由表面近くでの流れ、および物質輸送につき研究を行なった。まず流れの構造を明らかにするため、アルミ粉混入により流れの可視化を行なった結果、最大の大きさが格子間隔程度の大小様々な渦が発生していること、またレーザードップラ流速計による測定より速度変動は等方的であり振動格子から離れるにつれ速度変動強度が距離に反比例して減少すること、さらに粒径0.1mm程度のナイロン粒子のビデオ追跡より水槽中央部で下降する弱い平均流が存在することなどが分かった。次に液面上方の気相をCO_2ガスとし液中へのガス吸収を行なった。この時の液を種々の位置でサンプルし、CO_2濃度を全有機炭素計で測定した結果、液面近くの濃度境界層は極めて薄く、水槽内のCO_2濃度はほぼ一様な形で時間とともに増加していくことが分かった。格子の振動数および振幅を種々に変化させバルク濃度の時間変化から物質伝達率κを測定し速度変動強度u′および乱れの積分特性距離lとの相関を調べた結果、κ∝τ^<1/2>(τ=u′/l)の関係が得られた。すなわち大規模渦による表面更新が吸収の律速過程と考えられる。このような吸収機構を明らかにするためレーザー誘起蛍光による液中の濃度場の可視化を行なった。すなわち、水中に蛍光剤としてキニ-ネを微量溶解し、エキシマレーザをシート状に照射した際の蛍光をビデオ撮影し、蛍光強度のpH依存に基づき液中垂直断面内の瞬時のCO_2濃度分布の時間時間を測定した。その結果、液表面の高濃度液が局所的・間欠的に液中へ取り込まれていく様子が観察され、このような時系列2次元画像データを解析した結果、表面更新の発生頻度は速度変動の周波数スペクトルの低周波成分のピークと一致することが分かった。以上より、自由表面を通しての乱流物質輸送が乱流中の大規模渦によることが分かった。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 長崎孝夫: "液表面での炭酸ガス吸収における乱流輸送過程の可視化" 第31回日本伝熱シンポジウム講演論文集. II. 478-480 (1994)

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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