1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06650235
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
青木 和夫 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60115095)
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Keywords | マイクロ波加熱 / 乾燥 / 融解 / 相変化 / 多孔質層 / 加熱制御 |
Research Abstract |
固体・液体・気体では誘電損が大きく異なり、これらが同時に存在する系にマイクロ波を適用すると、マイクロ波の吸収は選択的となり、加熱も選択的となる。今年度の研究では、これら3つの相が存在する粒子層の乾燥過程におけるマイクロ波加熱の特性を実験的および理論的に取り扱った。 得られた成果は以下の事項である。 (1)電波の分散によるオ-ブン方式を用い、マイクロ波加熱による水を含む粒子層内の一次元加熱実験を行うとともに、二相系および三相系に対する誘電特性を含めた熱伝導解析モデルを提示し、両者の比較によりモデルの妥当性を検討した。 (2)マイクロ波加熱による水分粒子層の乾燥実験を行い、層内水分分布および温度分布の時間変化を示すとともに、乾燥速度の時間変化を粒子径と関係づけて明らかにした。これより、マイクロ波加熱による乾燥の特性として、乾燥にともなう表面層の水分減少によりマイクロ波は内部層へ浸透するため、比較的に一様な乾燥速度が維持できること、また、乾燥域では水分が含まれないため蒸発域よりも温度が低下するという通常乾燥と異なる現象を明らかにした。 (3)毛管力による粒子層内の水分浸透理論と電磁場・熱解析を組み合わせたマイクロ波加熱による粒子層内水分乾燥理論を提示し、ガラス粒子を用いた乾燥実験結果と比較検討を行った。同一加熱条件でも、小さな粒子径のほうが乾燥速度が速く、これらを毛管力による水分浸透と関連づけて理論的および実験的に明らかにした。
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Research Products
(1 results)