1995 Fiscal Year Annual Research Report
多孔質体内熱流動の直接数値シミュレーションと巨視的モデリング
Project/Area Number |
06650241
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
中山 顕 静岡大学, 工学部, 教授 (60155877)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑原 不二朗 静岡大学, 工学部, 助手 (70215119)
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Keywords | 多孔質体 / 数値モデル / 非ニュートン流体 / 熱分散 / 透過率 |
Research Abstract |
多孔質構造体モデルとして、規則的に配列された無限の二次元角柱群、円柱群、三次元立方体群、球群を考え、微視的支配方程式を用いた直接数値シミュレーションを実施した。気孔率、レイノルズ数、巨視的流れ方向を種々変え計算を行い、これらの微視的結果を空間平均することで巨視的圧力勾配とダルシー速度の関係、すなわち透過率を純理論的に求めた。さらに、高気孔率下また高速流で問題となる多孔質体慣性効果および熱分散効果についても構造体モデルを適用しForchheimer係数および見かけの熱伝導率を純理論的に求めた。また、工業的応用においては非ニュートン流体性が無視しえない状況を踏まえて、べき乗則流体を想定した数値実験も行った。これらの数値計算結果を検証すべく、CMC流体をガラスビーズ球充填流路に導き圧力測定を実施した。 本実験データおよび既存の種々の経験式と本理論計算結果との比較をとおし;本構造体モデルに基づく透過率の計算結果はニュートン流体においてはErgunの半経験式と、非ニュートン流体においてはChristopher-Middlemanの半経験式と良好な一致を示すこと;多孔質慣性効果に関するForchheimer係数はNakayama-Shenoyの予想どおり、べき指数(非ニュートン性)に依存しないが、巨視的流れの方向に強く依存すること;多孔質体慣性に対する気孔率の効果は二次元モデルにおいて初めて表現することができること;高ペクレ数下において純理論的に求めた熱分散に起因する見かけの熱伝導率はペクレ数に比例し、実験結果と良好な一致を示すこと;等の有用な知見が得られた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Nakayama,A.: "Three-Dimensional Numerical Simulation of Flow throngh a Microscopic Porous Structure" Proc. ASME/JSME Thermal Engineering Conference. 3. 313-318 (1995)
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[Publications] Kuwahara,F.: "A Numerical Study of Thermal Dispersion in Porous Media" Proc. Int. Joint Conf. Thermo-Fluids Engineering on the Front-Most Line. 112-119 (1995)
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[Publications] Nakayama,A.: "Numerical Modelling of Fluid Flow in Porous Media" Proc. Int. Joint Conf. Thermo-Fluids Engineering on the Front-Most Line. 120-127 (1995)
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[Publications] 井上昌彦: "多孔質体内の非ニュートレ流体の熱流動" 日本機械学全論文集B編. 62-595. 1124-1128 (1996)