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1995 Fiscal Year Annual Research Report

吸着式冷凍サイクルの吸着剤熱交換器における熱および物質伝達

Research Project

Project/Area Number 06650252
Research InstitutionKYUSYU UNIVERSITY

Principal Investigator

森 英夫  九州大学, 工学部, 助教授 (70150505)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大野 正規  九州大学, 工学部, 助手 (30037858)
吉田 駿  九州大学, 工学部, 教授 (30037741)
Keywords吸着剤充てん層 / 熱・物質伝達特性 / 吸着・脱着反応 / 吸着剤熱交換器 / シリカゲル / 水系 / 吸着式冷凍サイクル
Research Abstract

本研究は,吸着・脱着反応を利用して熱交換を行う吸着剤充てん層熱交換器内の熱および物質伝達の特性を明らかにして,その予測モデルを確立することを目的とする。
本年度は,まず,昨年度に引き続きA形シリカゲル/水系の吸着剤充てん層における実験を行って,以下の成果を得た.
1.吸着剤粒径を0.01mm,0.1mmおよび0.9mmと変化させた場合の充てん層の有効熱伝導率を測定した.有効熱伝導率は,粒径によらずほぼ一定であった.
2.吸着剤粒径を0.01mm,0.1mmおよび0.9mmと変化させても,吸着・脱着反応における充填層内温度分布および吸着量の時間変化の測定値にほとんど差異はなかった.吸着・脱着反応に及ぼす吸着剤粒径の影響は小さい.
次に,充てん層空隙部における吸着質流体相における対流と熱伝導,吸着剤固相における拡散と熱伝導,さらに両相の境界の吸着剤粒子表面における熱伝達と物質伝達の各メカニズムを考慮した物理モデルを作成して,理論解析を行った.解析では,物理モデルに基づく吸着質の連続の式と運動量の式,および流体相と固相のエネルギー式の各式を,差分法により数値的に解いた.実験データとも比較検討して,以下の成果を得た.
1.理論解析による計算結果は,実験データの示す温度分布や吸着量の時間変化の傾向を定性的に良く再現し,また定量的にもほぼ一致した.
2.充てん層空隙部における吸着物質の対流に対する抵抗および吸着剤粒子内の吸着質の拡散に対する抵抗の影響はほとんど無視できる.
吸着剤粒子表面における熱伝達に対する抵抗の影響は無視できるほど小さく,したっがて吸着質流体相と吸着剤固相の温度分布はほとんど等しい.
充てん層の有効熱伝導率が3倍になると,吸着・脱着反応の平衡到達時間は約1/2になる.したがって,吸着剤充てん層の熱および物質伝達の特性を支配する因子は,充てん層内の熱伝導であると考えられる.

URL: 

Published: 1997-02-26   Modified: 2016-04-21  

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