1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06650256
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
高田 保之 九州大学, 工学部, 助教授 (70171444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 克典 九州大学, 工学部, 助手 (40037833)
伊藤 猛宏 九州大学, 工学部, 教授 (20037740)
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Keywords | 電場 / VOF法 / 沸騰気泡 / 伝熱促進 / 表面張力 |
Research Abstract |
本研究ではVOF法をベースにした数値解析コードを次の3段階に分けて開発した.(A)電場および相変化なし,(B)電場考慮,相変化なし,(C)電場および相変化を考慮.本年度は当初の予定通り,(C)の段階までの数値解析コードの開発が完了した.まず,(B)の段階の数値解析コードにより,電場におけるR113の気泡の挙動を数値解析した.平行平板電極間に初期直径0.2mmの気泡を置き,平等電界をかけて気泡の変形の様子を計算した.その結果気泡は両電極の方向に伸びて楕円体状に変形した.電界強度と変形の大きさをGartonらの実験および理論解析と比較したところ,ほぼ一致することを確認した. 次に,不平等電界下での気泡の挙動を調べるために,伝熱面に付着したR113の気泡の電場付与による離脱プロセスを計算した.上側の電極の直径を1mm,下側の電極の直径を0.4mm,電極間距離を1mmとし,下側の電極に直径0.2mmの気泡を接触角15°で付着させ,5,10,20kVの電場を加えた場合を数値計算した.電場のみの力を抽出するために無重力場での計算を行ったが,いすれの電圧においても気泡は下側の電極から引き剥がされるように変形・離脱した.ざっとした見積では5kVの場合の電場による力は重力加速度の100倍にも達することがわかった.この結果により,電場における沸騰で気泡が微細化する理由を定性的に説明することができる. (C)の段階の数値解析コードが正常に動作することを確かめるために,加熱面上のヘリウム気泡の成長・離脱問題のシミュレーションを行った.計算の条件は,初期気泡径20μm,過熱度0.1K,大気圧飽和とした.計算により得られた典型的な離脱気泡径は55μmであり,この値は従来の実験報告とほぼ一致した.電場を付与した場合も,(B)の段階の計算結果と定性的に一致する結果が得られた.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 伊藤猛宏,高田保之,白川英観,黒木虎人: "電場における気泡成長の数値解析" 第31回日本伝熱シンポジウム講演論文集. 784-786 (1994)
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[Publications] 高田保之,白川英観,伊藤猛宏,黒木虎人: "VOF法の改良(ドナー・アクセプタ法および表面張力項の計算法の改良)" 日本機械学会第7回計算力学講演会講演論文集. 230-231 (1994)
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[Publications] 伊藤猛宏,高田保之,田中克典,白川英観,片山昌弘: "電場における伝熱促進(不平等電界による対流促進,沸騰抑制)" 日本機械学会熱工学部門講演会講演論文集. 119-121 (1994)
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[Publications] 高田保之,白川英観,佐々木寛,黒木虎人,伊藤猛宏: "VOF法による相変化を伴う熱流動の数値解法" 第31回日本伝熱シンポジウム講演論文集. 499-500 (1995)
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[Publications] Y.Takata, H.Shirakawa, K.Tanaka, T.Kuroki and T.Ito: "Numerical Analysis of a Bubble Growth under the Electric Field" Numerical Methods in Thermal Problems. Vol.IX, Part 2. 1195-1206 (1995)
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[Publications] 高田保之,白川英観,佐々木寛,伊藤猛宏,黒木虎人: "VOF法による沸騰気泡の成長・離脱の数値解析" 日本機械学会第8回計算力学講演会講演論文集. 191-192 (1995)