1994 Fiscal Year Annual Research Report
遅れを伴なう非線形系に対するディジタル・ロバスト制御-制御系設計法とその人工筋アクチュエーター制御への応用-
Project/Area Number |
06650278
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
原 辰次 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (80134972)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 寿憲 東京工業大学, 工学部, 助手 (70242279)
近藤 仁志 東京工業大学, 総合理工学研究科, 助手 (50178422)
香川 利春 東京工業大学, 工学部, 助教授 (50108221)
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Keywords | ディジタル制御 / ロバスト制御 / 非線形制御 / むだ時間系 / 人工筋アクチュエータ / 空気圧サーボ系 / CADシステム |
Research Abstract |
本研究は、設計理論と応用の大きく二つからなり、主な研究成果は以下の通りである。 (A)設計理論(ディジタルロバスト制御系設計法): 1.むだ時間系を含む一般的なディジタル制御系の解析として、通常よく用いられるH^2ノルムの両性能指標の関係を明らかにした。 2.ロバスト制御性能を達成するディジタル制御系の一設計手法であるスケーリング付H∞制御問題凸性ならびに数値解法を示した。 3.連続時間、離散時間、ディジタル制御系の解析・設計を統一的に行うハイブリット系のモジュールをXmath上に作成した。 (B)応用(人工筋アクチュエーターのディジタル・ロバスト制御): 1.特性変動、非線形性や管路遅れを考慮した自由度アームの非線形モデルに基づいて、厳密な線形化の有効性について実験的に確認した。自由度アームについては、モデル化を終了し、制御系の設計段階である。 2.さらに、バックラッシュなどモデル化の難しい非線形性に対しては、等価外乱とみなした理論的検討を行った。その結果、定常的に非線形性の影響を除去する線形化手法を提案し、実験によりその有効性を確認した。 3.現在、上記手法の一般性を確認するため、空気圧シリンダにより考察、実験を行っている。
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[Publications] S.Hara etal,: "Relating H_2 and H_∞ Narm Bounds for Hybrid Systems" Proc.of the 33rd IEEE CDC. 724-729 (1994)
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[Publications] 木村、藤田、原、香川: "厳密な線形化を用いた空気圧アクチュエータ駆動系の制御" システム制御情報学会論文誌. 8. 52-60 (1995)