1995 Fiscal Year Annual Research Report
不確定性を伴ったネットワーク情報伝送システムにおける符号化に関する研究
Project/Area Number |
06650402
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Research Institution | University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
韓 豊太郎 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 教授 (80097287)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長岡 浩司 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 助教授 (80192235)
星 守 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 教授 (80125955)
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Keywords | 情報理論 / 通信路容量 / 統計的推定 / 多端子情報理論 / ボルツマンマシン / 量子情報理論 / 量子状態推定 |
Research Abstract |
本年度の最大の成果は、多端子網におけるパラメータ推定問題に関して、従来の研究を越える理論的結果が得られたことである(IEEE Trans.Inform. Theory, 41, pp. 1802-1833)。今、互いに相関を持った二つの情報源X,Yが与えられたとする。ただしこれらの構造には不確定性があり、未知パラメータθを含んだ確率分布pθ(X,Y)でモデル化されているとする。X,Yから生起したデータ列を各々指定された通信レート制限のもとで伝送するとき、どのような符号化を行なえばθを最も精度よく推定できるか、という問題を考察し、シャノン情報量とフィッシャー情報量に関する新しい知見を得た。これは、ネットワーク情報伝送システムの持つ不確定性に対し、符号化によってそれをどう克服していくか、という本研究の課題に、理論的立場から一つの回路を与えたものと言える。 この他の主な成果は以下の通りである。まず、ベイズ推定における誤り確率と事後エントロピー(条件付エントロピー)がデータ数→∞においてどれくらいの速さで0に収束するかを理論的に評価した(IEEE Trans. Inform. Theory, 41, pp. 1988-1992)。量子系の情報理論については、従来ほとんど考察されなかった純粋状態の推定問題に対する理論的知見(Phys. Lett. A, 201, 119-124)を得るとともに、量子通信路に対する符号化について国際学会(1995 IEEE International Symposium on Information Theory)において発表を行なった。また、確率的ネットワークシステムの学習問題については、ボルツマンマシンの諸側面を統計的モデルとして統一的視点から捉えられることを示した(計算機統計学,8, pp. 61-82)。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] T. S. Han: "Parameter estimation with multyiterminal data compression" IEEE Transactions on Information Theory. 41. 1802-1833 (1995)
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[Publications] F.Kanaya: "The asymptotics of posterior entropy and error probability for Bayesian estimation" IEEE Transactions on Information Theory. 41. 1988-1992 (1995)
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[Publications] A.Fujiwara: "Quantum Fisher metric and estimation for pure state models" Phys. Lett.A. 201. 119-124 (1995)
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[Publications] A.Fujiwara: "Capacity of a Memoryless Quantum Communication Channel" Proc. of 1995 IEEE International Symposium on Information Theory. 138-138 (1995)
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[Publications] 長岡浩司: "統計的モデルとしてのボルツマンマシン" 計算機統計学. 8. 61-82 (1995)