1995 Fiscal Year Annual Research Report
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06650447
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
今西 茂 関西大学, 工学部, 教授 (70067578)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村中 徳明 関西大学, 工学部, 助教授 (10098113)
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Keywords | フルカラー画像 / 多値画像処理 / 輪郭抽出処理 / 領域抽出処理 / 色相・彩度・明度 / ヒストグラム処理 / 双方向電流モード回路 / シミュレーション |
Research Abstract |
多値画像処理システムについては、多値方式を用いたフルカラー画像の色相、彩度、明度による画像輪郭抽出、領域抽出、およびプリンタ出力の改善を検討した。すなわち、昨年までの限定カラー(81色)の画像からフルカラー(1,677万色)の画像が扱えるように拡張した。輪郭抽出処理においては、注目点と近傍点との2色の明度の差D1をフィルタで処理し、この値の正負に応じて強調するように2色の彩度と色相の違いによって生じるD2の値をフィルタで処理した値を加減算させ、情報が打ち消し会うことを避け、処理性能を向上させた。領域抽出処理においては、ヒストグラム処理を明度(濃度)以外の色相、彩度にも適用され、色相情報と明度、彩度情報を組み合わせた多値出力方式を採用することにより、一度の処理で原画の様子を的確に抽出することを検討した。また、カラーディスプレイで表示されている1画素ごとの輝度情報の反転値が、プリンタで使われるインク色のシアン、マゼンタ、イエロ-の濃度情報に相当し、これらが1:1に対応できる高性能なプリンタであれば、自然色の画像データを容易に再現できるが、これらを再現できない低性能なプリンタ出力の改善法についても検討を行った。更に、双方向電流モードを用いた多値論理回路について大型コンピュータFACOM-M780の汎用電子解析プログラムFSPICEを用いてシミュレーション設計を行った。本年度購入したパーソナルコンピュータPC-9821Nfシステム、およびカラープリンターMJ-800Cを用いて、コンピュータへの画像の取り込みおよびコンピュータの処理結果の取り出し(印刷)を行った。以上の結果については,研究会および雑誌論文に発表を行った。
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[Publications] 渡辺,敏之,村中,徳明,今西,茂: "ディジタル画像のプリンタ出力の改善" 第39回システム制御情報学会,研究発表講演論文集. 313-314 (1995)
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[Publications] 木村,雅樹,村中,徳明,今西,茂: "多値方式を用いたフルカラー画像の色相・彩度・明度(HSL)による画像輪郭抽出" 多値論理研究会,多値論理研究ノート. 18. 7.1-7.8 (1995)
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[Publications] 吉岡,武,村中,徳明,今西,茂: "5値3進SD数双方向電流モード加算器の構成" 電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌). 115-C. 1252-1258 (1995)
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[Publications] 山田,裕通,村中,徳明,今西,茂: "多値出力方式によるフルカラー画像の領域抽出の一考察" 電子情報通信学会,第二種研究会,多値技報. MVL96. 47-54 (1996)